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脂肪溶解注射の効果・副作用・必要な回数は?

2026.10.20

脂肪溶解注射とは

脂肪溶解注射 効果 副作用|脂肪溶解注射とは

脂肪溶解注射は、薬剤を皮下に注入することで脂肪細胞に直接作用し、細胞膜を溶解・乳化して体外へ排出しやすくする治療です。

メソセラピーとも呼ばれ、顔(フェイスライン・二重あご・頬)やボディ(腹部・二の腕・太ももなど)の部分的な脂肪の縮小を目的として使われます。

まずは少しだけでも脂肪を減らしたい方へおすすめの治療です。麹町皮ふ科•形成外科クリニック、BIOTOPE CLINICでもたくさんの患者様が治療されております。

メスを使わないため手術ほどの回復期間は必要なく、施術時間は部位にもよりますが15〜30分程度が目安です。

主な成分の種類

日本のクリニックで使われている薬剤は複数あり、主成分によって大きく3系統に分けられます。

デオキシコール酸は胆汁酸の一種で、脂肪細胞の膜を直接溶解させる作用が強い成分です。フォスファチジルコリン(ホスファチジルコリン)は大豆由来のリン脂質で、脂肪の乳化を補助します。

植物由来複合製剤(BNLSシリーズなど)はデオキシコール酸の配合量を低く抑えながら植物由来成分を組み合わせた処方で、腫れを軽減することを重視した設計です。

日本における承認状況

日本国内では、脂肪溶解注射に使用する薬剤のうち厚生労働省の承認を取得したものはありません。すべて自由診療(保険外)での使用となり、費用は全額自己負担です。

なお、デオキシコール酸を主成分とする製剤(商品名:Kybella)は2015年4月にアメリカFDAが顎下の脂肪縮小を適応として承認しましたが、これは米国内の承認であり、日本国内の承認ではありません。国内承認と海外承認の混同には注意が必要です。

厚生労働省の医療広告ガイドライン(令和6年9月13日最終改正)では、未承認薬を自由診療で使用する際に患者へそのことを説明するとともに、医薬品副作用被害救済制度の対象外であることの明示が義務付けられています。施術前にこの説明がきちんとあるかどうかも、クリニック選びのひとつの基準になります。

期待できる効果と変化の目安

脂肪溶解注射 効果 副作用|期待できる効果と変化の目安

薬剤が脂肪細胞の膜を溶解すると、遊離した脂肪成分がリンパ管や血管を通じて体外へ排出されます。分解された脂肪細胞は再生しないため、体重が大きく増えない生活習慣を続けることで縮小した状態を維持しやすいとされています。

変化を感じ始めるのは施術後2週間ほどが目安です。顔(二重あご・フェイスライン)ではすっきりした輪郭の変化として、ボディでは触れた際のやわらかさや外形の変化として現れてきます。

デオキシコール酸注射の有効性を検討した2025年発表の査読論文(Esfahani NNほか、Journal of Cosmetic Dermatology Vol.24 No.9)では、脇腹への注射で12週後に被験者の86.7%で外見的な改善が認められています。ただしこれは一試験の結果であり、すべての方に同程度の効果が出ることを示すものではありません。

フェイスラインへの脂肪溶解注射に加え、HIFU(高密度焦点式超音波)のようなたるみ改善治療を組み合わせるアプローチをご希望の方は、カウンセリングでご相談ください。

副作用とダウンタイム

脂肪溶解注射 効果 副作用|副作用とダウンタイム

よくある副作用

注射部位での炎症反応として、内出血・腫れ・むくみ・熱感・発赤が起こりやすいです。上記の臨床研究では内出血が38.2%、痛みが30.8%、腫脹が14.7%、かゆみが11.8%に生じており、いずれも数日〜2週間以内に軽快しています。

デオキシコール酸は配合濃度が高いほど炎症が強く出る傾向があります。顔への注射は神経が密集した部位のため、一時的な感覚の変化(しびれ感)が生じることもあります。重篤な有害事象は少ないとされていますが、注入量・深度・技術の管理が施術の安全性を左右します。

ダウンタイムの期間

腫れや内出血は一般的に1〜2週間で落ち着くことが多いです。デオキシコール酸系は施術直後から2〜3日ほど顕著な腫れが出ることがあります。植物由来複合製剤はデオキシコール酸の配合量を抑えているため比較的腫れが少ない傾向がありますが、体質や注入量によって個人差があります。

よくある誤解と見落としがちなポイント

脂肪溶解注射 効果 副作用|よくある誤解と見落としがちなポイント

誤解1: 1回の施術で大きく変わる

脂肪溶解注射は1回でも変化を感じることはありますが、満足のいく結果を得るには複数回の施術が必要なケースが多いです。施術間隔は4週間前後が目安で、3〜5回を目処に効果を見極めることが一般的です。「1回で完結する治療」と思って受けると期待と現実にギャップが生じるため、カウンセリングで必要な回数の見通しを確認してから検討しましょう。

誤解2: 全身の体重を減らせる

脂肪溶解注射は局所的な脂肪細胞の縮小を目的とした治療です。体重計の数字を大きく動かしたり、全身肥満を解消したりする治療ではありません。適切な適応を理解せずに受けると、期待した変化が得られないまま費用だけがかさむ可能性があります。

向いている人・向かない人

脂肪溶解注射 効果 副作用|向いている人・向かない人

以下の表を参考に、自分の状況と照らし合わせてみてください。

向いている方 慎重に検討・受けられない方
顔や体の部分的な脂肪が気になる方 妊娠中・授乳中の方
ダウンタイムが長い手術を避けたい方 注射部位に感染・炎症がある方
食事・運動では変化しにくい部位に悩む方 血液凝固異常・重篤なアレルギーがある方
複数回の通院が可能な方 全身肥満の解消を主目的とする方

血液凝固に影響する薬の服用・肝機能障害・大豆やレシチンへのアレルギーがある場合は、受診時に必ず申告してください。自己判断で施術可否を決めず、医師の問診を受けることが前提です。

施術前のチェックリスト

  • 施術部位に炎症・湿疹・傷がないか
  • 血液をサラサラにする薬(抗凝固薬・抗血小板薬)を服用していないか
  • 妊娠中・妊娠の可能性・授乳中でないか
  • 大豆や植物由来成分へのアレルギーがないか
  • 使用薬剤が未承認薬であること・医薬品副作用被害救済制度の対象外である旨の説明を受けたか
  • 施術の必要回数と総費用の目安を確認したか

施術回数と費用の目安

脂肪溶解注射 効果 副作用|施術回数と費用の目安

脂肪溶解注射はすべて自由診療です。費用はクリニック・使用薬剤の種類・注入量によって異なります。顔への施術(フェイスライン・あご下)では比較的少量の注入が多いのに対し、ボディ(腹部・二の腕)では1回あたりの量が増えるため費用も上がる傾向があります。薬剤ごとの特徴を整理すると以下のとおりです。

系統 主成分 腫れの出やすさ 主な使用部位 特徴
デオキシコール酸系(高配合) デオキシコール酸 やや強い 顔・ボディ 脂肪溶解作用が強め
植物由来複合製剤(BNLSシリーズ等) 低配合デオキシコール酸+植物成分 比較的少ない 顔(小顔・二重あご) ダウンタイム軽減を重視した処方
フォスファチジルコリン系 フォスファチジルコリン(大豆由来) 中程度 ボディ中心 脂肪の乳化補助に作用

具体的な費用はクリニックにより大きく異なるため、カウンセリングで注入量・回数・総費用の目安をしっかり確認してから判断することを勧めます。

よくある質問

Q. 脂肪溶解注射の効果はいつまで続きますか?
溶解された脂肪細胞は再生しないため、治療で得た変化は基本的に長期間維持されます。ただし残存する脂肪細胞が体重増加によって肥大すると輪郭が戻る場合があるため、施術後も適切な生活習慣を続けることが効果の維持につながります。
Q. 施術当日から仕事はできますか?
多くの方は施術当日から日常生活への支障は少ないです。ただし激しい運動・飲酒・サウナは腫れを強める可能性があるため、施術後1〜2週間は控えるよう指示するクリニックが多いです。具体的な注意事項は受診するクリニックの指示に従ってください。
Q. 健康保険は適用されますか?
適用されません。使用する薬剤はすべて厚生労働省未承認のため、自由診療(全額自己負担)となります。また、未承認薬を使用した場合は医薬品副作用被害救済制度の対象外となるため、施術前に十分な説明を受けて納得したうえで判断してください。

まとめ

脂肪溶解注射は、局所的な脂肪の縮小を非外科的にアプローチできる治療です。日本では使用薬剤がすべて未承認(自由診療)であり、医薬品副作用被害救済制度の対象外であることを理解したうえで検討する必要があります。

内出血・腫れ・むくみといった副作用は多くの場合2週間以内に落ち着きますが、体質や注入量によって症状の出方に差があります。また、複数回の施術が必要なケースが多く、1回で完結するとは限りません。

薬剤の選択・注入量の調整・適応の判断には医師によるカウンセリングが欠かせません。気になる方はカウンセリングでご相談ください。麹町皮ふ科•形成外科クリニック、BIOTOPE CLINIC 白金(港区白金)でもご相談いただけます。

BIOTOPE CLINIC 白金へのご相談

気になる症状・治療法は、形成外科専門医・苅部医師にカウンセリングでご相談ください。お一人おひとりの肌・お悩みに合わせて、最適な治療法をご提案いたします。

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所在地: 東京都港区白金 / 監修: 苅部 淳 医師(形成外科専門医)

References

  1. Esfahani NN ほか「Evaluating the Efficacy and Safety of Deoxycholic Acid Injection in Reduction of Flank Fat」Journal of Cosmetic Dermatology, Vol.24 No.9, 2025 出典
  2. 厚生労働省『医業若しくは歯科医業又は病院若しくは診療所に関する広告等に関する指針(医療広告ガイドライン)』令和6年9月13日最終改正 出典
  3. U.S. Food and Drug Administration, Approval Letter: Kybella(deoxycholic acid injection, 10 mg/mL), Approved April 29, 2015 出典

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本記事と合わせて読みたい記事はこちらです。

監修医師

苅部 淳 形成外科専門医・BIOTOPE CLINIC 白金 理事長

苅部 淳

Karibe Jun

理事長

略 歴

順天堂大学医学部卒業
東京大学附属病院形成外科 入局
埼玉医大総合医療センター 形成外科・美容外科 助教
山梨大学附属病院形成外科 助教・医局長
2019年 麹町皮ふ科・形成外科クリニック 開院
2021年 BIOTOPE CLINIC 白金 開院

資 格

日本形成外科学会 形成外科専門医
日本抗加齢学会 専門医
日本医師会認定産業医
アラガン社 ボツリヌス注射・ヒアルロン酸 VST認定医

受 賞

東京大学形成外科 最優秀賞(2016年)
日本形成外科学会 優秀賞(2018年)
ASPS(アメリカ形成外科学会)優秀演題発表(2018年)

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