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シミの種類と見分け方は?老人性色素斑・肝斑の特徴と治療法まとめ
2026.09.19
鏡を見るたびに気になるあの茶色い跡、原因を正しく知っていますか

頬や目の下にふと目に入る茶色い跡。ファンデーションで隠しているうちに範囲が広がった気がする、レーザーを受けたのに思ったほど薄くならなかった。
そんな経験がある方は珍しくありません。理由はシンプルで、シミには複数の種類があり、種類によって仕組みも合う治療も異なるためです。
今日は、代表的なシミの種類とその見分け方、治療の選択肢、注意しておきたいサインを一次情報に基づいて整理します。自己判断だけで対処法を選ぶ前に、まず「自分のシミがどのタイプか」を知ることが最初の一歩です。
- 老人性色素斑・肝斑・そばかすなど、シミの種類ごとの特徴と見分け方
- 皮膚科専門医が受診を勧める「注意すべきサイン」
- 種類別に選べる治療の選択肢とダウンタイムの目安
- 治療が向いている人・向かない人の判断基準
- カウンセリングで確認しておきたいチェックポイント
シミとは何か 紫外線と加齢が引き起こす色素の変化

シミの多くは、表皮にあるメラノサイトという細胞がメラニン色素を過剰に作り出すことで生じます。
紫外線を浴びると肌はメラニンを作って細胞を守ろうとしますが、この反応が長年繰り返されると、一部の色素が皮膚に残って目に見える形になります。
環境省の紫外線環境保健マニュアル(2020年3月改訂版)では、紫外線による慢性的な皮膚への影響としてしわや日光黒子(シミ)が挙げられており、これらは光老化と呼ばれる変化の一つとされています。光老化は生理的な加齢とは別に、紫外線対策によって進行を抑えられる余地がある点も特徴です。
ただし、シミと一言で言っても発生の仕組みは一様ではありません。次の章で種類ごとの違いを見ていきます。
シミの主な種類と見分け方

皮膚科・美容皮膚科で扱うシミには複数の種類があり、色の濃さや輪郭、できやすい部位に違いがあります。ここでは代表的な5つを取り上げます。
老人性色素斑(日光性色素斑)
紫外線の蓄積によって中年以降にできやすい茶色から茶褐色の色素斑です。頬骨まわりや手の甲など日光を浴びやすい部位に現れやすく、輪郭が比較的はっきりしている点が特徴です。加齢とともに増える傾向があり、性別を問わず現れます。
肝斑
頬骨の高い位置からこめかみにかけて、左右対称にぼんやりと広がる淡い褐色の色素斑です。地肌との境目が不明瞭で、輪郭がはっきりした老人性色素斑とは見た目の印象が異なります。女性ホルモンの影響を受けやすいとされ、妊娠や経口避妊薬の使用をきっかけに目立つことがあります。
そばかす(雀卵斑)
鼻を中心に細かい斑点が散らばるように現れる、遺伝的な要素が関わるシミです。思春期ごろから目立ち始めることが多く、夏に紫外線を浴びると色が濃くなり、冬に薄くなる傾向がみられます。
炎症後色素沈着
ニキビや虫刺され、摩擦などの炎症が治まったあとに残る茶色い色素沈着です。時間の経過とともに徐々に薄くなることが多いものの、炎症を繰り返す部位では色素が定着しやすくなります。
脂漏性角化症
紫外線の影響で生じる、茶褐色でやや盛り上がりのある良性のいぼ状の病変です。平らなシミと違って表面にざらつきがあることが多く、放置すると徐々に厚みを増す場合があります。見た目がシミと似ているため自己判断での区別が難しく、専門医による診察で確認することが必要です。
自己判断で見落としがちなポイント

シミは美容上の悩みとして扱われることが多い一方、色素の変化の中には皮膚がんの一種である悪性黒色腫(メラノーマ)が隠れている場合があります。
日本皮膚科学会の皮膚科Q&Aでは、注意すべきほくろやしみの特徴として次の4点を挙げています。
- ほくろ・しみの形が左右対称性でない
- ほくろ・しみの境界がギザギザしている
- ほくろ・しみの色調が均一でなく、濃淡が混じっている
- ほくろ・しみの直径が6mm以上ある
同学会は、これらのうち2つ以上に当てはまる場合は皮膚科専門医への受診を勧めています。
自分では確認しにくい頭髪部や背中は、家族や友人に見てもらうことも有効な方法として紹介されています。定期的に全身のほくろやしみをチェックする習慣そのものが、早期発見につながります。
もう一つ見落とされやすいのが、種類によって適した治療が異なるという点です。老人性色素斑にはレーザー治療が選ばれやすい一方、肝斑に出力の高いレーザーを当てるとメラノサイトが刺激されて色調が濃くなる場合があると指摘されています。シミの種類を見極めないまま治療法を選ぶと、かえって悩みが長引くことにつながりかねません。
シミの種類別 治療の選択肢

治療法は大きく分けてレーザー治療、外用薬、内服薬、そして脂漏性角化症のような隆起した病変に対する除去治療があります。それぞれの位置づけを整理します。
レーザー治療
老人性色素斑やそばかすには、Qスイッチレーザーやピコ秒レーザーによる色素の破壊が選択肢になります。ピコ秒レーザーは短いパルス幅で照射するため、周囲の組織への熱ダメージを抑えやすいとされる機器です。肝斑に対しては、低出力で広範囲に照射するピコトーニングのような方法が用いられる場合があります。日本皮膚科学会・日本形成外科学会・日本美容外科学会・日本美容皮膚科学会が合同で策定した美容医療診療指針(2022年改訂版)でも、条件によってはこうしたレーザー照射を行うことが選択肢として整理されています。
外用薬・内服薬
ハイドロキノンやトレチノインなどの外用薬は、メラニンの生成を抑えたりターンオーバーを促したりする目的で用いられます。内服薬としてはトラネキサム酸が肝斑対策に使われることがあり、第一三共ヘルスケアが販売する第1類医薬品「トランシーノII」は、しみ(肝斑に限る)を効能として1回2錠・1日2回の服用が案内されています。なお医療用医薬品としてのトラネキサム酸には、添付文書上「肝斑」そのものを適応症とした記載はなく、美容皮膚科では医師の判断のもとで処方されているのが実情です。
脂漏性角化症の除去
盛り上がりのある脂漏性角化症は、かゆみや出血などの症状を伴う場合に液体窒素による凍結療法や電気焼灼法といった保険診療の対象になることがあります。見た目の改善を目的とする場合は、炭酸ガスレーザーなどによる自由診療での除去が選ばれる傾向にあります。当院ではピコレーザーやCO2フラクショナルレーザーによる治療という選択肢もあります。気になる方はご相談ください。
| 種類 | 主な特徴 | できやすい部位 | 主な治療の選択肢 |
| 老人性色素斑 | 輪郭がはっきりした茶色〜茶褐色 | 頬・こめかみ・手の甲 | Qスイッチレーザー・ピコ秒レーザー・外用薬 |
| 肝斑 | 左右対称でぼんやりした淡い褐色 | 頬骨からこめかみ | 内服薬・外用薬・低出力レーザー |
| そばかす | 細かい斑点が散在 | 鼻・頬 | 紫外線対策・レーザー |
| 炎症後色素沈着 | 炎症後に残る茶色い沈着 | ニキビ跡など炎症のあった部位 | 外用薬・経過観察 |
| 脂漏性角化症 | 盛り上がりのある良性のいぼ状病変 | 顔・体幹 | 凍結療法(保険)・レーザー除去(自由診療) |
ダウンタイムと副作用

レーザー治療後は、照射部位に赤みやかさぶたが生じることがあり、数日から数週間かけて自然に剥がれ落ちるのが一般的な経過です。この間は紫外線対策を徹底し、摩擦を避けることが回復を妨げないための基本になります。
まれに、照射後に炎症性色素沈着が生じ、施術前より一時的に色が濃くなるケースもあります。特に肝斑は刺激に敏感なため、出力設定を誤ると悪化のリスクがある点は事前に理解しておきたいところです。外用薬や内服薬は比較的ダウンタイムが少ない一方、効果を感じるまでに数週間から数か月かかることが多く、継続した使用が前提になります。
治療が向いている人・向かない人
輪郭がはっきりした老人性色素斑やそばかすは、レーザー治療との相性が比較的よいとされています。一方で肝斑が疑われる場合は、自己判断でレーザー脱毛サロンや家庭用美顔器を使うと悪化を招く可能性があるため、事前に皮膚科専門医の診察を受けることが望ましいです。
妊娠中・授乳中の方や、ケロイド体質など傷跡が残りやすい体質の方は、治療の種類によって適応外となる場合があります。内服薬についても、体質や服用中の薬との兼ね合いで使用できないことがあるため、既往歴やアレルギーの有無は必ず事前に共有しておく必要があります。
費用の目安
シミ治療の多くは自由診療にあたり、シミの種類や範囲、使用する機器によって費用は異なります。脂漏性角化症のように症状を伴う場合は保険診療の対象になることがある一方、美容目的での除去は自由診療となるのが一般的です。正確な費用はカウンセリングで見積もりを確認するのが確実です。
治療前のチェックポイントとして、次のような点をカウンセリングで確認しておくと判断がしやすくなります。
- 自分のシミが老人性色素斑・肝斑・そばかすなどのどれに当てはまるか
- 提案された治療のダウンタイムと通院回数の目安
- 肝斑が疑われる場合、レーザーの出力や照射範囲についての説明があるか
- 内服薬・外用薬を使う場合の服用期間と副作用の説明
- 症状がある場合に保険診療が使えるかどうかの案内
BIOTOPE CLINIC 白金へのご相談
気になる症状・治療法は、形成外科専門医・苅部医師にカウンセリングでご相談ください。お一人おひとりの肌・お悩みに合わせて、最適な治療法をご提案いたします。
所在地: 東京都港区白金 / 監修: 苅部 淳 医師(形成外科専門医)
よくある質問
- Q. シミの種類は自分で見分けられますか
- 色の濃さや輪郭、左右対称かどうかである程度の見当はつきますが、肝斑と老人性色素斑が混在しているケースもあります。治療方針を決める前に、皮膚科や美容皮膚科で診察を受けることをおすすめします。
- Q. 市販薬だけで肝斑は改善しますか
- トラネキサム酸を含む市販薬は肝斑への効能が認められている製品があり、選択肢の一つになります。ただし効果の出方には個人差があり、改善が見られない場合は医療機関での相談が必要です。
- Q. レーザー治療を受ければシミは再発しませんか
- レーザーで一度薄くなったシミも、紫外線対策を怠ると新たに色素が沈着することがあります。日常的な紫外線対策を続けることが、治療後の状態を保つうえで欠かせません。
まとめ
シミには老人性色素斑、肝斑、そばかす、炎症後色素沈着、脂漏性角化症など複数の種類があり、それぞれ原因も適した治療も異なります。左右非対称や境界のギザギザなど、日本皮膚科学会が示す注意すべきサインに当てはまる場合は、美容目的の治療より先に専門医の診察を優先してください。
自分のシミがどのタイプかを見極めたうえで治療法を選ぶことが、遠回りを避ける近道になります。気になる方はカウンセリングでご相談ください。麹町皮ふ科•形成外科クリニック、BIOTOPE CLINIC 白金(港区白金)でもご相談いただけます。
BIOTOPE CLINIC 白金へのご相談
気になる症状・治療法は、形成外科専門医・苅部医師にカウンセリングでご相談ください。お一人おひとりの肌・お悩みに合わせて、最適な治療法をご提案いたします。
所在地: 東京都港区白金 / 監修: 苅部 淳 医師(形成外科専門医)
References
- 公益社団法人日本皮膚科学会『皮膚科Q&A どんなほくろやしみに気をつけたらいいのですか?』 出典
- 環境省『紫外線 環境保健マニュアル 2020』2020年3月改訂版 出典
- 日本皮膚科学会・日本形成外科学会・日本美容外科学会・日本美容皮膚科学会『美容医療診療指針』2022年改訂版 出典
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監修医師
苅部 淳
Karibe Jun
理事長
略 歴
資 格
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