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AGA治療薬「ミノキシジル」内服薬の効果や副作用などを徹底解説
2025.01.25
薄毛や抜け毛、AGA(男性型脱毛症)にお悩みの方にとって、ミノキシジルという治療薬について興味がある方は多いのではないでしょうか。
ミノキシジルの内服薬を試してみたいけど、副作用やリスクが気になる、外用薬との違いや入手方法についても詳しく知りたいと思う方もいると思います。
本記事では、ミノキシジルの内服薬について効果や副作用、内服と外用の違い、服用する際の注意点を詳しく解説します。
ミノキシジルの内服薬についての知識を深めると、あなたのAGA治療の選択肢が広がるかもしれません。ぜひ最後までご覧いただき、ご自身に合った治療法を見つける手助けとなれば幸いです。
それでは、ミノキシジルの基礎から詳しく見ていきましょう。
ミノキシジルとは
ミノキシジルは、主に発毛や育毛に効果を発揮する成分で、外用薬や内服薬として広く用いられています。
元々は高血圧の治療薬として開発されましたが、副作用として多毛を促す効果が見られたため、現在では薄毛治療にも活用されています。
日本皮膚科学会のガイドラインでも高い推奨度を受けており、男性・女性ともに注目を集めています。
ミノキシジルは頭皮の毛細血管を拡張する作用を持ち、血流を改善することで髪の成長に必要な環境を整えます。
血液が十分に行き渡っていない頭皮はヘアサイクルが乱れがちですが、ミノキシジルを使用することで酸素や栄養が毛根に効率よく届けられ、正常なヘアサイクルが促されます。
ミノキシジルの効果
ミノキシジルは、血行促進と成長因子の増加によって、髪の成長サイクルを正常化し、発毛を促進します。
治療を継続していくと、髪の密度が増加し、髪そのものの健康が改善されることが期待できます。
この章では、ミノキシジルを使用することで得られる主な効果を紹介します。
血行促進による効果
ミノキシジルは、毛細血管を拡張して血流を促進します。そのため、髪の毛根への栄養供給が効率化されて髪の成長が促されます。
血流の向上はヘアサイクルにも影響を与え、成長期を長く、休止期を短く保てるようになります。
血管が拡張されると酸素や栄養素が毛根に行き渡りやすくなり、髪全体がより健康的な状態を維持し、薄毛の改善にも役立つと言えるでしょう。
成長因子の増加による効果
ミノキシジルは、成長因子の生成をサポートし、特にIGF-1やVEGFの活性を向上させます。
結果として毛母細胞の活動が強化され、新たな毛の成長が促されます。
成長因子の増加は、毛乳頭細胞の働きを活発にし、毛母細胞の分裂や増殖を助長します。すると成長期にある髪の数が増し、髪全体の豊かさが改善されます。
このプロセスが、正常なヘアサイクルの維持を支え、健康的な髪の成長を後押しするのです。
ヘアサイクルの正常化
髪の成長は、一般的に成長期、退行期、そして休止期の3つのステージが周期的に繰り返されることで進んでいきます。
理想的なケースでは、成長期が約2〜6年間続き、休止期は3〜4ヶ月ほどです。
しかし、AGA(男性型脱毛症)やその他の要因によってヘアサイクルのバランスが乱れるケースがあります。
ミノキシジルは、特に成長因子の活性化を促すことで休止期を短縮し、早期に成長期へと導きます。
結果として、髪の成長が早まり、見た目にも髪の毛が増えたような印象を与えられます。
脱毛の抑制効果
ミノキシジルは、アポトーシス、つまり細胞の自然死を抑制し、ヘアサイクルの成長期を長期間維持することができます。
アポトーシスを抑えて成長期が長くなると、日常的な脱毛のスピードを減速させ、丈夫で健康的な状態の髪を長持ちさせます。
成長期が延長されるので、一本一本の髪が長持ちし、結果として髪全体のボリューム感が維持され、髪のハリやコシを取り戻すことが期待されます。
ミノキシジルの効果が出るまでの期間
ミノキシジルは外用薬と内服薬の両方で使われる薄毛治療薬で、効果が出るまでには一定の期間が必要です。
外用薬の場合、濃度5%以上の製剤を使用して、1日2回、1回1mLを頭皮に塗布します。
効果を実感するには16週間から24週間、つまり約4〜6か月の継続が求められます。
内用薬のミノキシジルタブレットは1日1回5mgを服用することで、外用薬よりも吸収効率が高く、効果をより早く感じやすいといわれています。
ミノキシジル外用薬は頭皮に直接塗るタイプで、初期には髪の抜け毛が増加する「初期脱毛」が発生する場合がありますが、これは効果の一環として考えられています。
最初の2か月間は特に抜け毛が増えることがありますが、その後、減少に転じて産毛が生え始めます。
3〜4か月を経過すると、これらの産毛が太くなり始め、目に見える形での変化が起こります。最終的に4〜6か月で薄毛の改善が期待できますが、この間、用法用量を守ることが大切なポイントです。
ミノキシジルの内服薬は、外用薬よりも効果を感じやすいのが特徴です。
1日1回5mgの服用で、内服による吸収が効率的に行われ、薄毛治療の効果を早く実感できます。
外用薬と同様に、最初の段階では一時的に抜け毛が増加することがありますが、その後、新しい髪の成長が促されます。個人差はありますが、6か月は継続して変化をみて頂きたいです。
内服薬も外用薬も、継続的な使用で効果を実感しやすいため、自己判断での中断は避けるようにしましょう。
ミノキシジルの内服薬と外用薬
ミノキシジルには内服薬と外用薬の二種類が存在し、それぞれ特有の特性があります。
内服薬は全身に作用し、吸収率が高いため、外用薬よりも高い発毛効果が見込まれますが、肝臓などへの負担が懸念されるため、医師の監督の下で使用することが大切です。
外用薬は、特に気になる部分に直接使用でき、副作用のリスクが低いという利点があります。
どの形式でも、正しい用法を守ることが効果を最大化するための鍵です。
ミノキシジルの内服薬
ミノキシジルは、内服薬として使用される際に毛乳頭に働きかけ、体内全体を巡る血流を通じて高い発毛効果をもたらすとされています。
日本国内では、臨床試験が未実施のため、公式な薄毛治療としては推奨されていません。
しかし、専門的知識を持つ医師の指導の下で使用することで、安全で効果的な治療法となり得ます。
ミノキシジルの内服には、医師から指示された用法と用量を厳守しましょう。
服用のタイミングについては、特に厳しい規定は存在しないため、自分の生活リズムに合わせて服用時間を設定すると良いでしょう。
ミノキシジルの外用薬
ミノキシジルの外用薬は、特定の箇所に直接塗布できる利便性に優れています。
特に、成分の濃度が5%以上のタイプについては、頭皮に1日2回、各1mLずつ使用することで効果が期待されます。
ただし、生え際には効果が限定的であり、実感するためには4〜6か月程度の継続使用が推奨されます。
ミノキシジルの外用薬は市販されており、薬局などで購入可能です。
過剰に使用しても効果が早まるわけではないため、決められた用法と用量を守ることが大事なポイントです。
また、副作用として皮膚炎が報告されていますので、使用中は肌の状態にも注意が必要です。
ミノキシジルの副作用
ミノキシジル使用における副作用には、内服薬と外用薬で異なる症状があります。
外用薬と内服薬
外用薬では、皮膚にかゆみや炎症、発赤といった皮膚トラブルが起こる場合があります。
内服薬の場合、血管拡張作用により、動悸やめまい、むくみなど、心血管系に影響を及ぼす副作用が生じる可能性があります。
また、多毛症といった体毛の増加も報告されています。こうした副作用のリスクを考慮し、使用前には必ず医師の指導を受けるようにしましょう。
副作用 | |
外用薬 | ・初期脱毛 ・皮膚炎 |
内服薬 | ・むくみと肝機能障害 ・動悸、息切れ、多毛症 ・頭痛、めまい、心疾患の可能性 |
初期脱毛と皮膚炎
ミノキシジルの使用初期には、初期脱毛を経験するケースがあります。
なぜかというと、従来の休止期にあった髪が抜け、新しい髪の成長が始まる過程に伴う現象だからです。
初期脱毛は、通常一時的であり、1〜2ヶ月続きます。
新たに生える髪の成長を促す周期の一部ですので、急に心配する必要はありません。
しかし、長期間にわたる場合や他の症状が現れた場合は、クリニックで診察を受けてください。
また、外用薬使用時には皮膚炎やかゆみ、発赤などの症状が現れる場合もあり、こうした症状が現れた際はすぐに使用を中止し、医師に相談することが必要です。
むくみと肝機能障害
ミノキシジルを内服すると、血管拡張作用により動脈血が勢いよく体内を巡りますが、静脈には作用しないため、血液や水分が体内に停滞し、むくみの原因となる場合があります。むくみの副作用を放置すると健康への影響があるので、症状が出た際は医師に相談しましょう。
また内服薬の場合、肝臓の負担が増し、まれに肝機能障害を引き起こす可能性もあります。
肝機能障害は進行すると自覚症状が現れにくいので、定期的な血液検査で肝臓の状態を確認してください。
動悸、息切れ、多毛症
ミノキシジルの服用により、動悸や息切れを感じる場合があるのは、血管拡張作用により心臓が通常以上に血液を送り出そうとするためです。
これにより不整脈が悪化する可能性があるので、高血圧や低血圧の方、心疾患を持っている方は特に注意が必要です。
また、ミノキシジルは薬効成分が全身に影響を及ぼすため、全身の体毛を濃くする効果もあり、多毛症になる場合があります。
頭痛、めまい、心疾患の可能性
血管拡張作用による副作用として、頭痛やめまいを感じる場合があります。
脳の血管が広がり三叉神経が刺激され、頭痛を引き起こします。
また、血圧が大きく下がってめまいが現れることもあります。
頭痛やめまいの副作用が発生した場合、運転や危険を伴う作業は避け、医師に相談するようにしましょう。
ミノキシジルは心疾患のリスクを伴うケースもあり、冠動脈の血流調整に影響を及ぼす可能性があるため、心臓に持病のある方は特に注意が必要です。
ミノキシジル内服薬の服用時の注意点
ミノキシジル内服薬の使用時には、いくつかの注意点があります。
特に、他の薬剤やアルコールとの併用には注意が必要です。
肝臓で代謝される性質を持つため、他の薬剤との併用が肝臓に負担をかける可能性があります。
使用前には必ず医師と相談し、体調や現在服用している薬についても正確に伝えましょう。
他の薬剤との併用の注意
ミノキシジル内服薬は、特に降圧剤などの高血圧治療薬との併用には注意が必要です。
ミノキシジルは血管を拡張させる作用を持っているため、降圧剤と併用すると血圧が過剰に低下するリスクがあります。
また、頭痛薬や風邪薬、胃腸薬、そしてアレルギー治療薬との併用も避けてください。
これらの薬剤も体に影響を及ぼす可能性があり、安全性を保証するためには医師の指導が不可欠です。
精神安定剤やED治療薬、睡眠薬なども併用しないように注意する必要があります。
アルコールとの併用に関する注意点
ミノキシジル内服薬を服用中にアルコールの摂取は推奨されません。
両者ともに血管拡張作用を持っているため、併用により血圧が急激に低下し、めまい、頭痛といった副作用が強く現れる恐れがあります。
また、どちらも肝臓で代謝されるため、同時に摂取することで肝臓への負担が増大し、肝機能障害を引き起こす可能性もあります。
そのため、服用中はアルコールを控えるか、必要最低限の摂取に留めるようにしましょう。
服用を避けるべき人々
ミノキシジル内服薬の服用は、妊娠中や授乳中の女性、あるいは妊娠の可能性がある女性には適していません。
薬の成分が胎児に悪影響を及ぼす可能性があるためです。
また、副作用として知られるむくみが現れている場合は、症状が悪化する可能性があるため注意が必要です。
血管拡張作用のため、心臓疾患や血管疾患を持つ人もリスクが高まります。
定期的に医師に相談し、体調や服用状況を確認・調整するようにしましょう。
ミノキシジル内服薬の入手方法
ミノキシジル内服薬を入手するにはAGAの診療をしているクリニックで処方してもらう必要があります。
ミノキシジルの内服薬は市販されていません。中には内服薬の個人輸入をする方がいますが、ミノキシジルは心臓血管系に副作用を起こす可能性があるので、危険です。
個人輸入のリスクと注意点
価格が安く、医師の処方箋が不要である点で個人輸入を選ぶ方がいますが、安全性の確保が難しいというデメリットがあります。
個人輸入では偽造品や効果のない薬を購入してしまうリスクもあります。
自分自身の健康を守るため、国内で許可されたルートを通じて信頼できる方法でミノキシジルを入手することが重要です。
クリニックでは医師が安全性を確認した薬を提供します。
クリニックへ通院しながら服薬することで、副作用の症状が出た時に医師より適切な対応がされるため、不安を感じずに治療を続けることができます。
内服薬は必ずクリニックで診察を受け、医師の管理下で使用してください。
まとめ
本記事では、AGA治療に用いられる「ミノキシジル」の内服薬について、その効果や副作用、注意点などを詳しく解説しました。
ミノキシジルは血行を促進し、成長因子を増加させ、ヘアサイクルの正常化を助けるなどのメカニズムを通じて、脱毛抑制に効果を発揮します。
しかし、効果を実感するまでには一定の期間を要します。内服薬と外用薬の違いも理解しておきたいポイントです。
副作用として初期脱毛や皮膚炎、むくみ、心疾患のリスクなどが報告されており、特に服用時には他の薬剤やアルコールとの併用に注意が必要です。
また、特定の条件に該当する方は服用を避けるべきです。
ミノキシジル内服薬を安全に使用し、効果を得るために、リスクを十分に理解しましょう。
個人輸入には危険要素が複数伴うため、必ず信頼できるクリニックで診察、通院の上、内服薬を使用するようにしてください。以上を踏まえ、自分に合った方法でAGA治療に取り組んでください。
AGA・薄毛治療詳細はこちら
-
苅部 淳Karibe Jun理事長
-
- 略 歴
-
順天堂大学医学部卒業東京大学附属病院形成外科 入局埼玉医大総合医療センター 形成外科・美容外科 助教福島県立医大付属病院 形成外科寿泉堂総合病院 形成外科山梨大学附属病院形成外科 助教・医局長東京大学附属病院 精神科
- 専 門
-
日本形成外科学会形成外科専門医日本抗加齢学会専門医日本医師会認定産業医
- 専門分野
-
形成外科一般、マイクロサージャリー、リンパ管吻合術、乳房再建術、性適合手術、美容外科手術、静脈瘤、レーザー治療など。
美容外科手術、レーザー、ボトックス、ヒアルロン酸等
大手美容外科クリニックで長年にわたり研鑽を積み、形成外科専門医として医師の診療、指導にあたっている。
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