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フィナステリドで女性化する?男性の胸が膨らむ確率と対処法を紹介

2022.11.14

薄毛・AGA治療に用いられるフィナステリド(プロペシア)には女性化の副作用があると言われています。特に胸が膨らむことを心配される方は非常に多いです。

しかし、フィナステリドによって胸が膨らむ確率は極めて少ないことがわかっています。

この記事では、フィナステリドによって女性化が生じる確率や、女性化が起きたときの対処法・注意点などについて詳しく紹介しているので、ぜひ最後までご覧ください。

フィナステリドとは?

男性型脱毛症(AGA)の治療薬として用いられるフィナステリドについて、まずは簡単に紹介します。

フィナステリドはAGA治療薬プロペシアの主成分

フィナステリドとは、プロペシアというAGA治療薬の主成分を指します。プロペシアはアメリカのメルク社によって開発され、2005年に日本でも認可されました。世界でも60ヶ国以上で使用されています。

薄毛に対して有効な分、効き目が強いため、入手には医師の処方箋が必要です。近くの皮膚科や美容クリニックで医師と相談の上、必要に応じて処方してもらいましょう。

なお、プロペシアのジェネリック医薬品は『フィナステリド錠』という名前です。プロペシアの主成分がそのままジェネリック医薬品の名前となっているので少しややこしいですが、ぜひ覚えておいてください。

AGA改善効果は1年間で60%近く

フィナステリド(プロペシア)は、使用してから数日単位ですぐに効き目が出るような即効性のある薬ではありません。目安として、効果を実感するまでの期間は約半年〜1年ほどです。

国内の臨床データによると、プロペシア錠の服用を1年間継続した方のうち58%が薄毛改善効果を実感しています。さらに3年間の服用で72%、5年間の服用では90%の方に対して抜け毛進行の抑制が認められました。

参考:日本皮膚科学会「男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン2017年版」

フィナステリドの原理は男性ホルモンの抑制

プロペシアに含まれるフィナステリドは、どのような原理でAGAに効果を示すのでしょうか。

AGAが発症する原因の1つは、DHT(ジヒドロテストステロン)と呼ばれる男性ホルモンです。この男性ホルモンは、5αリダクターゼという酵素の活動により作り出されています。

フィナステリドは、男性ホルモンを作り出す5αリダクターゼの働きを阻害することができます。結果として男性ホルモンが抑制され、AGAに対して効果を示すという原理です。

しかし、この男性ホルモン抑制作用による副作用の1つとして、女性化という現象が知られています。

フィナステリドで女性化する確率は?

フィナステリドの服用によって、女性化は本当に起こるのでしょうか。

以下では、女性化が起きる理由と、フィナステリドの使用によって女性化が生じる確率を、臨床データにもとづき紹介します。

女性化とは男性の胸が膨らむ症状

女性化とは、男性であるにも関わらず、女性特有の性質をもつようになる現象のことです。フィナステリドがもつ男性ホルモン抑制作用により、ホルモンバランスが崩れることで女性化が起こると言われています。

女性化の代表的な症状としては、男性の胸が女性のように膨らむ『女性化乳房』です。

男性であるにも関わらず胸が膨らんでいたら、周りの視線が気になってしまいますよね。夏に薄着をすることも、温泉やプールに出かけることも難しくなることでしょう。

日常生活にも支障を与えかねない女性化乳房について紹介しましたが、フィナステリドの服用で女性化は本当に起こりうるのでしょうか。

女性化はフィナステリドの副作用として明記

フィナステリドを含有するプロペシア錠の添付文書には、乳房肥大という副作用が明記されています。

乳房肥大の副作用は服用してすぐに生じるものではなく、服用から数年後に現れることが多いです。

命にかかわる副作用ではないものの、前述したように、男性にとっては日常生活を送る上で重大な問題となりかねません。

できることなら、女性化のリスクを回避しながらAGAを治療したいですよね。そのためには、実際にフィナステリドで女性化が起こる確率を知っておく必要があります。

女性化が起きる確率は0.1%以下

フィナステリドを含むプロペシア錠の服用によって、実際に女性化が起きる確率は0.1%と報告されています。

このように女性化の発症確率は極めて稀であり、過度に心配する必要はないと言えるでしょう。

もちろん副作用の可能性はゼロではありませんが、基本的には用法・用量を守って服用することで、女性化のリスクを最小化することができます。

その他の副作用

フィナステリドには、女性化以外にもいくつかの副作用があります。一部を以下に示しました。

・性欲の低下(1.1%)
・勃起機能不全(0.7%)
・蕁麻疹
・発疹
・めまい

基本的には、男性ホルモンの働きを抑制することによる影響が副作用となって現れます。

デュタステリドでも女性化は起こる?

デュタステリドはフィナステリドと同様、AGA治療薬に用いられる成分の1つです。以下では、デュタステリドの特徴と女性化のリスクについて紹介します。

デュタステリドとは

デュタステリドとは、ザガーロというAGA治療薬に含まれる主成分です。

基本的にはフィナステリドと同様に、男性ホルモンの生成を根本的に抑制するというメカニズムにより、AGAの進行を遅らせることができます。

フィナステリドは男性ホルモンを作り出す5αリダクターゼのⅡ型の働きを抑制しますが、デュタステリドが抑制するのはⅠ型とⅡ型の両方です。したがって、AGAの治療効果としてはデュタステリドのほうが優れていると言えます。

デュタステリドによる女性化は1%以下

デュタステリドはフィナステリドよりも強力な薄毛抑制効果を示しますが、その分、副作用のリスクも大きい傾向にあります。

一方、日本人120名を含む計557名のザガーロ服用者に対して臨床試験を実施したところ、乳房に関する副作用が生じた方は日本人1名のみでした。

確率で表すと1%以下であったことから、デュタステリドについても女性化が生じることは極めて稀であると言えます。

女性化が起きたときの対処法

万が一、乳房肥大などの症状が起きた際には、適切な対処をすることが重要です。以下では、女性化が起きてしまった際の具体的な対処法について紹介します。

フィナステリドの服用量を減らす

フィナステリドの服用により体に異変を感じた際は、服用量を減らすことを検討してみましょう。

プロペシア錠には、フィナステリド成分の含有量によって『0.2mg』と『1mg』の2種類が存在しています。『1mg』を服用していた場合は、『0.2mg』への変更を検討してみると良いでしょう。

ただし、服用量の変更は決して自己判断で行ってはいけません。医師と相談の上、指示を受けるようにしてください。

フィナステリドの服用を中止する

フィナステリドの服用によって女性化やその他の副作用が発生した場合は、フィナステリドの服用を中断するのも手です。

一度副作用が発生しても、フィナステリドの服用を中断することで改善する場合がほとんどです。

しかし、用法・用量の変更に関する自己判断は行わず、気になることがあればまず医師に相談しましょう。

医師に相談する

上記の繰り返しになりますが、女性化などの副作用が気になる場合は医師に相談しましょう。

フィナステリドは医師の処方が必要な薬です。服用量の変更も当然、医師の判断のもとに行う必要があります。

女性化の副作用を医師に相談するのは恥ずかしいと感じるかもしれませんが、「少しくらいなら服用量を減らしても大丈夫だろう」という自己判断は新たな危険を招きます。

「少し胸が膨らんできた気がする」といった小さなことでも構いません。安心してAGA治療に専念するためにも、不安な点はその都度解消しながら進めていきましょう。

女性は使用厳禁!フィナステリドの注意点とは?

フィナステリドは、これまでお伝えしてきたように男性型脱毛症(AGA)の治療に対して有効ですが、一方で乳房肥大という副作用が挙げられます。

しかし、乳房肥大をバストアップと捉えて女性が使用することはできません。

以下では、女性がフィナステリドなどのAGA治療薬を使用してはいけない理由と注意点について紹介します。

ホルモンバランスの乱れが生じる

女性にも男性ホルモンはありますが、その量はわずか男性の10分の1です。

フィナステリドは男性ホルモンの生成を抑制しますが、女性ホルモンを増やす効果はありません。

したがって、女性が使用するとホルモンバランスが乱れてしまい、頭痛や吐き気といった不調をきたしてしまいかねません。

フィナステリドはあくまでも男性用のAGA治療薬ということを理解し、女性は決して誤飲しないように注意しましょう。

胎児への生殖器異常リスクがある

フィナステリドを妊娠中の女性が服用した場合、胎児に悪影響を与えるリスクがあります。

フィナステリドは男性ホルモンを抑制するため、お腹の中にいる子供が男児だった場合に男性器の正常な発達を妨げてしまう危険性があるのです。

男性器の形成には男性ホルモンの存在が必要不可欠であるため、フィナステリドにより男性ホルモンの生成が抑制されることで、男性器に異常が生じてしまいます。

したがって、特に妊娠中の女性、あるいは妊娠の可能性がある女性は、フィナステリドをはじめとしたAGA治療薬の服用を避けてください。

触るだけで皮膚へ吸収されてしまう

フィナステリドを含むプロペシアは錠剤ですが、皮膚への吸収性があります。触るだけで体内へと取り込まれてしまう可能性があるため、取り扱いには注意してください。

例えば、プロペシアの割れた錠剤を妊婦が触ることでフィナステリドが皮膚から体内へと吸収され、胎児の性器に異常を与えてしまう危険性があります。

こういった事故を防ぐためには、フィナステリドを服用する男性側もこのリスクをよく理解しておきましょう。

ご家族に女性がいる場合は、手の届かない場所に保管しておくなど、細心の注意を払う必要があります。

フィナステリドを女性が触ってしまうことのリスクを、あらかじめご家族に説明しておくことも重要です。

女性男性型脱毛症(FAGA)に対する効果はない

フィナステリドは、男性型脱毛症の治療に効果的な成分です。女性の薄毛改善に対する効果はありません。

そもそも女性の薄毛が発生するメカニズムは、男性型脱毛症(AGA)とは異なります。

女性には女性用の薄毛改善治療薬が存在するので、医師とよく相談した上で処方してもらいましょう。

まとめ:フィナステリドによる女性化のリスクは極めて少ない

今回はAGA治療薬に含まれるフィナステリドの女性化と、取り扱う上での注意点について解説しましたが、いかがでしたか。

フィナステリドは医師の指示に従い、用法・用量を守って服用すれば女性化のリスクは極めて少ないといえます。

もし異変を感じた際は、すぐに担当医師へ相談しましょう。

また、フィナステリドは女性に対して悪影響を及ぼす可能性があるため、男性側もそのリスクを理解したうえでご家族への配慮を徹底するようにしてください。

 

監修医師

信田 りのShida Rino

信田 りの 日本皮膚科学会皮膚科専門医
略 歴
山梨大学医学部卒業
東京大学医学部付属病院 初期臨床研修医
がん研有明病院
虎の門病院 皮膚科
東京大学医学部付属病院 皮膚科
専 門
日本皮膚科学会皮膚科専門医
専門分野
皮膚科全般、アトピー性皮膚炎、乾癬、花粉症などアレルギー疾患、皮膚科手術、レーザー治療、ボトックス、ヒアルロン酸など


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