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オンライン診療の医療ダイエットとは?メリットや注意点まで解説
2024.08.17
「いろんなダイエットをしたけど体重が減らずに諦めた」
「運動や食事制限がつらくて続けられない」
「ダイエットしていることをまわりの人に知られたくない」
体重や体型にコンプレックスがあり、ダイエットに挑戦してもなかなかうまくいかない方も多いでしょう。
オンライン診療による医療ダイエットなら、食事制限などによるストレスを最小限に抑えて、まわりの人に知られずにダイエットに取り組めます。それも医師のサポートがあるため安心です。
この記事では、オンライン診療の医療ダイエットやよく使われるGLP-1受容体作動薬のメリット・デメリット、注意点についても解説しています。オンライン診療における医療ダイエットが気になっている方は、ぜひ参考にしてください。
オンライン診療とは
オンライン診療はインターネット上のビデオ通話で診察を受け、処方も可能な診療の形態です。
国内ではオンライン診療がスタートしてから20年以上経つものの、実施している医療機関は全体の約15%で普及はなかなか進んでないのが現状です。しかし、美容医療においてはオンライン診療との親和性が高く、医療ダイエットや美肌、ピルの使用などにてよく活用されています。
自宅で受診できるので、遠方の人や忙しい人、小さな子どもさんがいる人などに向いているでしょう。医療機関での待ち時間なくスキマ時間を利用できます。そして薬が直接自宅に届くので手間や負担も減らすことができます。
オンライン診療の医療ダイエットとは
オンライン診療における医療ダイエットは、インターネット上で診察を受け、医師のアドバイスや処方をしてもらえるダイエット法です。
近年の医療ダイエットは、薬剤を使い、体への負担を少なくする方法が主流となっています。中でもGLP-1受容体作動薬(ジーエルピーワン ジュヨウタイサドウヤク)を使う場合が多いです。
GLP-1はホルモンの1つで「やせホルモン」とも呼ばれています。太りやすい人はGLP -1の分泌が少ないため、GLP -1を投与すれば太りにくい状態となります。
GLP-1受容体作動薬は、GLP-1の代わりにGLP-1の鍵穴(GLP-1受容体)にはまり、食欲を抑えたり満腹感が続いたりする作用を出すため、無理な運動や食事制限をしなくてもダイエットができます。
オンライン診療における医療ダイエットのメリット
GLP-1受容体作動薬などを使う医療ダイエットはオンライン診療が可能です。メリットには自宅での受診による点が大きく関係し、下記の3つがあげられます。
・医療ダイエットのための受診がまわりの人にバレない
・体重や体型が気になっていても多くの医療スタッフと会わずに済む
・薬が直接自宅に届くため、薬の内容がまわりの人にバレない
オンライン診療における医療ダイエットのデメリット
デメリットには、下記のように直接対面で関わらない点によるものがあります。
・体重、血圧などは自己申告した数値で判断される場合が多い
・薬の効果や副作用の説明が十分ではなく、途中経過で不安を生じる場合がある
・持病や内服中の薬などの問診が十分でない場合がある
オンライン診療で処方されるダイエット薬
まわりの人に知られずに取り組めるオンライン診療による医療ダイエットで処方される薬は、GLP-1受容体作動薬が多くその中でも色々な種類があります。さらに飲み薬と注射薬の違いもあります。
ご自身の状況やダイエットの目標を考慮して薬を処方します。薬は副作用を生じるリスクがあるため、必ず定期的に受診して効果や安全性を評価してもらいましょう。
医療ダイエット薬の種類
国内ではGLP-1受容体作動薬を使う場合が多いでしょう。よく使われるGLP-1受容体作動薬には下記があります。
・リベルサス
・オゼンピック
・ビクトーザ
・マンジャロ
・トルリシティ
サクセンダ、ビクトーザ
リラグルチドを主成分とする注射薬です。
サクセンダはアメリカとヨーロッパにて、ビクトーザはアメリカにて肥満症の適応で承認を得ています。ビクトーザは日本で2型糖尿病の治療薬として承認された薬です。
服用方法は、毎日1回注射します。
サクセンダの副作用は便秘、悪心、下痢などの消化器官系の副作用が生じる可能性があり、針を刺した部位に内出血や赤身、かゆみ、かぶれが見られる場合があります。
リベルサス
2021年に発売された「セマグルチド」を主成分とする飲み薬で、飲み薬タイプは世界に一つしかありません。日本では2型糖尿病の治療薬でのみ承認を得ていますが、アメリカやEU27か国、韓国では肥満症の適応で承認を得ており安全性も高いものです。飲み薬のため痛みもなく簡単にダイエットをスタートでき、続けやすいのが特徴です。
胃の中の食べ物が十二指腸の方へ流れていくのを遅らせるため、空腹を感じにくくなります。食欲も低下して食べる量が減ってきます。
ハードな運動や食事制限は必要ありません。適度な運動と食生活の見直しでダイエットに取り組めるためストレスを感じにくいでしょう。1〜3か月程度で体重が減少してきます。
リベルサスは1日に1回、朝起きてすぐに飲みます。胃のなかに食べ物があると薬の吸収が悪くなるため、朝起きてから何も飲んだり食べたりしていない状態で飲む必要があります。
副作用は吐き気や下痢、便秘、急性膵炎などです。
オゼンピック
リベルサスと同じセマグルチドを主成分とする注射薬です。注射で成分を直接体内に注入できるため、リベルサスより効率的です。針を刺す痛みがあるものの、週に1回の投与で済みます。
同じ成分のウゴービが2023年に日本で肥満症に適応と承認されました。
主な副作用は、吐き気や下痢などですが、重篤な副作用として低血糖や急性膵炎があります。
注射部位に内出血が起こることがあり、注射部位に赤み・腫れ・かゆみが起こることがあります。
マンジャロ
2023年4月に発売された注射薬です。マンジャロはGLP-1とGIP受容体作動薬の働きを持っている世界初の薬剤で注目を浴びており、2型糖尿病の治療薬として承認を得ています。
GIPとはインスリンと血糖値を上げるホルモンのグルカゴンの分泌も促してバランスを保ちます。グルカゴンは肝臓や脂肪細胞で脂肪の分解を促すためエネルギー消費が向上。そのうえ食欲を抑える作用もあります。
週に1回の使用です。
副作用は低血糖、急性膵炎、胆管炎などで、注射のため、発赤や内出血、かゆみ、かぶれが出る場合があります。
トルリシティ
デュラグルチドが主成分の注射薬です。週に1回投与します。副作用は吐き気や下痢、便秘です。注射のため、発赤や内出血、かゆみ、かぶれが出る場合があります。
飲み薬と注射薬
GLP-1受容体作動薬には飲み薬と注射薬があります。それぞれのメリット・デメリットはどのようなものがあるでしょう。
メリット | デメリット | |
飲み薬 | ・飲むだけで簡単
・注射薬に比べてハードルが低い ・時間をかけて体に負担が少なくダイエットができる |
・注射薬よりも成分の吸収が悪い
・朝起床して飲食前に飲む必要がある |
注射薬 | ・1回/日または1回/週のタイミングで注射(空腹は関係ない)
・飲み薬より短い期間で効果がでやすい |
・自分で注射するため初めは恐怖感がある
・痛い ・冷蔵庫で管理 |
注射薬はどれもペン型で、自分で薬液を吸って準備する必要はありません。専用の針をつけ、あるいは元々ついている針で注射します。
飲み薬も注射薬も一長一短あるため、医師と相談するときには上記の内容も頭に入れておくとよいでしょう。
GLP-1ダイエットのメリット
医療ダイエットにGLP-1受容体作動薬を使う場合のメリットは以下の3つです。
・リバウンドしにくい
・空腹によるストレスが少ない
続けやすい
GLP-1受容体作動薬を使うと、ダイエットを続けやすいのがメリットです。無理な運動や食事制限、面倒なカロリー制限は必要ないため、これまでのダイエットと比べるとかなりストレスが少ないでしょう。
さらに1日1回飲むだけ、毎日または週に1回注射するだけの簡単な投薬も、続けやすい理由の1つです。
リバウンドしにくい
GLP-1受容体作動薬を使う医療ダイエットはリバウンドしにくいです。体の負担は少なく緩やかに体重を落とせます。
ハードな食事制限をしなくて済むためドカ食いといった反動も抑えられ、リバウンドしにくい状態でダイエットを続けられます。
空腹によるストレスが少ない
GLP-1受容体作動薬は胃の中の食べ物が排出されるのを遅らせるため、満腹感が続き空腹を感じにくくなります。空腹状態が減るのでストレスと感じるタイミングが減ります。
GLP-1ダイエットのデメリット
医療ダイエットをおこなっていく上でメリットの多いGLP-1受容体作動薬ですが、デメリットも存在します。メリットだけでなくデメリットもしっかり把握して、GLP-1ダイエットを始めるか判断してください。
デメリットを3つ紹介します。
・薬代が高い
・太る場合もある
副作用が出現するリスクがある
GLP-1ダイエットでは薬を使用するため、副作用を生じるリスクがあります。主な副作用は胃腸、低血糖、膵臓の症状です。
詳しい症状の内容 | |
胃腸 | 吐き気、嘔吐、下痢、便秘 |
低血糖 | 冷汗、空腹感、震え、動悸、だるさ、意識消失 |
膵臓 | 上腹部や背中の強い痛み |
胃腸の症状は薬を始めた頃に発症する場合が多いです。
GLP-1受容体作動薬はインスリンの分泌を促すように膵臓に働きかけるため、膵臓に炎症を起こすリスクがあります。リベルサスでは0.1%の頻度です。
副作用が出た場合はすぐにクリニックへ相談しましょう。すぐに相談できる体制かどうかは事前に確認しておいた方がよいでしょう。
薬代が高い
オンライン診療で行われる医療ダイエットはすべて自費診療です。薬もすべて自己負担する必要があり、月に1万円弱〜数万円の費用がかかります。
例)
リベルサス 30日分 約9,800〜33,000円
サクセンダ 1本 約33,000円
マンジャロ 1本 約27,500円
クリニックによって違いはありますが、概ね上記のように高額です。
クリニックを選ぶ時には薬の金額も確認しておいた方がいいでしょう。
太る場合もある
GLP-1ダイエットをしても太る場合があります。薬の効果に頼りダラダラ過ごしたり食べ過ぎたりするのはNGです。適度に運動して、消費カロリーが摂取カロリーを上回るようにしましょう。
GLP-1ダイエットのオンライン診療の流れ
オンライン診療はスマホやPCで簡単に受けられます。ここでは医療ダイエットにおけるオンライン診療の流れを紹介します。
GLP-1ダイエットのオンライン診療の流れ
1.予約する
クリニックの公式サイトや公式ラインといったSNSアプリなどから予約をします。
2.オンライン診療を受診する
当日はスマートフォンやタブレットなどの情報通信機器を通して、専用URLから入り、オンライン診療を受けます。はじめに身分証明書が必要です
・健康状態
・これまでかかった病気
・生活習慣
・ダイエットの目標
などを確認してダイエットプランが提示されたあとは、注射方法や飲み方の説明を受けます。
3.支払いする
診療終了後に送付される決済URLから、クレジットカードや銀行振込で決済してください。
費用例) 診察代 1,000〜3,000円程度
薬代 数万円
薬送料 1,000円程度
支払い金額の内訳は上記のようになります。
4.受け取り
自宅に薬が届きます。早ければ決済当日に発送され翌日には受け取れる場合もあります。
5.ダイエット開始
ダイエット開始。方法、量を守ってください。体の異変に気づいたらすぐにクリニックに相談しましょう。
6.定期的に受診する
定期的な受診をして、薬の効果や副作用の出現を評価してもらいます。
GLP-1ダイエットの注意点
GLP-1ダイエットをおこなう上で、3つの注意点を理解してオンライン診療を受けましょう。
・継続が困難となる
・処方を受けられない人がいる
未承認の薬がほとんど
日本でGLP-1ダイエットに使用される薬は、ダイエット目的では承認されていません。糖尿病の治療薬として承認されているものがほとんどです。
薬には有効な働きとは逆の副作用があります。主な副作用は吐き気や嘔吐、下痢、便秘などですが、中には重篤な事態になる場合もあります。
重大な副作用
・低血糖
・急性膵炎
・腸閉塞
・アナフィラキシー
もし副作用が出て重篤な状態になったとしても、国の医薬品副作用被害救済制度の対象とはなりません。糖尿病の治療ではなくダイエット目的で使用しているからです。
副作用がひどくならないように連絡が取りやすいクリニックを選び、定期的に受診しましょう。
継続が困難となる
GLP-1ダイエットは自費診療のため、薬に毎月数万円もかかります。簡単でストレスなく続けやすいダイエット法ですが、金銭面において続けるのが難しくなる場合があります。始める前には金銭面からも検討するようにしましょう。
処方を受けられない人がいる
薬を使用するGLP-1ダイエットは、安全に配慮して処方を受けられない人がいます。
・妊娠中、妊娠の予定がある、授乳中
・未成年
・重い胃腸障害
・膵臓や甲状腺の病気
・糖尿病
初めて受診するときは、自身の健康状態、女性は妊娠の予定などを正直に医師へ伝えるようにしましょう。
まとめ
オンライン診療による医療ダイエットは通院や薬を取りに行く手間もなく、まわりの人にバレずにダイエットを始められます。そして医師のサポートの下でおこなうので安全です。
医療ダイエットでよく使われるGL P-1受容体作動薬は食欲や空腹を抑えるため、自然と食事量が減って体重が減少します。これまでGLP-1受容体作動薬は注射薬のみでしたが、飲み薬のリベルサスが発売されてからは医療ダイエットを始めやすくなりました。
薬のほかは適度な運動や食生活の見直しをするくらいで、ストレスなく継続しやすいのが特徴です。しかし、副作用のリスクや薬代が高額である点も理解しておきましょう。
メリット・デメリットをよく把握して、オンライン診療による医療ダイエットを始めるかどうか検討してください。
当院では、患者様の状態に合わせてアフターフォローもしっかりと行っております。
まずはオンライン診療のカウンセリングからご相談くださいませ。
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苅部 淳Karibe Jun理事長
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- 略 歴
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順天堂大学医学部卒業東京大学附属病院形成外科 入局埼玉医大総合医療センター 形成外科・美容外科 助教福島県立医大付属病院 形成外科寿泉堂総合病院 形成外科山梨大学附属病院形成外科 助教・医局長東京大学附属病院 精神科
- 専 門
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日本形成外科学会形成外科専門医日本抗加齢学会専門医日本医師会認定産業医
- 専門分野
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形成外科一般、マイクロサージャリー、リンパ管吻合術、乳房再建術、性適合手術、美容外科手術、静脈瘤、レーザー治療など。
美容外科手術、レーザー、ボトックス、ヒアルロン酸等
大手美容外科クリニックで長年にわたり研鑽を積み、形成外科専門医として医師の診療、指導にあたっている。
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