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副乳切除の費用・傷跡・ダウンタイムと注意点を解説

2026.06.16

副乳切除の費用・傷跡・ダウンタイムを徹底解説|知っておきたい全知識

「ノースリーブを着ると脇に何かふくらみが見える」「ブラジャーのラインから肉がはみ出す感じがずっと気になっている」——そんなお悩みを抱えながら、なかなか相談できずにいる方は少なくありません。その正体は、副乳(ふくにゅう)と呼ばれる組織かもしれません。

副乳は生まれつき存在する乳腺組織の名残であり、治療によって改善できる状態です。しかし「手術するほどのことなのか」「傷跡が残らないか」「費用はどれくらいかかるのか」と不安を感じて、一歩踏み出せない方も多くいらっしゃいます。

この記事では、副乳切除術について、仕組みから費用・ダウンタイム・傷跡まで、知っておきたい情報をまとめてご説明します。

  • 副乳とは何か、なぜできるのかがわかる
  • 副乳切除術の手術方法と傷跡の残り方がわかる
  • 術後のダウンタイム・注意点がわかる
  • 費用の目安と保険適用の可否がわかる
  • 手術に向いている人・向かない人の判断基準がわかる

副乳とは?仕組みと特徴

副乳が生じるメカニズム

副乳は、胎児期に形成される「乳線(ミルクライン)」という組織の名残です。本来は脇の下から鼠径部にかけてラインが存在し、ほとんどは発育とともに消失しますが、一部が消えずに残った場合に副乳となります。

残存した組織には、乳腺組織・脂肪組織・皮膚などが含まれ、その組み合わせによって見た目や質感が異なります。乳頭や乳輪を伴う場合もありますが、脇のふくらみとしてのみ現れるケースが多くみられます。

副乳は女性に多く見られますが、男性にも発生します。また、女性ホルモンの影響を受けやすい乳腺組織を含む場合は、月経前や妊娠・授乳期に張ったり痛んだりすることがあります。

副乳の発生頻度と分類

副乳は決して珍しい状態ではなく、一般人口の約2〜6%に認められるという報告があります(Journal of Plastic, Reconstructive & Aesthetic Surgery)。多くは両側の腋窩(脇の下)に生じますが、片側のみの方もいらっしゃいます。

分類としては、乳腺組織・脂肪組織・乳頭・乳輪の有無によっていくつかのタイプに分けられます。脂肪組織のみのタイプは比較的軽度で、乳腺を含むタイプは体重変化や女性ホルモンの影響を受けやすい傾向があります。

副乳切除術の方法と傷跡について

主な手術方法

副乳切除術には、大きく分けて「切開法」と「吸引法(脂肪吸引)」があります。どちらが適しているかは、副乳の組織の性質(乳腺主体か脂肪主体か)・大きさ・皮膚の状態によって異なります。

切開法は、皮膚を小さく切開し、乳腺・脂肪組織を直視下で丁寧に摘出する方法です。乳腺組織を含む場合や、ある程度の大きさがある副乳に適しており、組織をしっかり取り除けるという点で再発リスクを抑えやすい方法です。

吸引法(脂肪吸引)は、主に脂肪組織が中心の副乳に対して用いられることがあります。切開を最小限に抑えられる反面、乳腺成分が多い場合は取り残しが生じやすく、適応を慎重に判断する必要があります。

傷跡の残り方と目立ちにくくする工夫

手術後に傷跡が残ることは避けられません。しかし、切開線を脇のしわに沿わせる「シワ隠し縫合」や、丁寧な層別縫合によって、傷跡をできるだけ目立ちにくくすることが可能です。

傷跡の成熟には個人差があり、赤みが落ち着くまでに通常3〜6か月、最終的な状態になるまでに6〜12か月程度かかるとされています。術後のテーピングや保湿ケア・遮光など、アフターケアの取り組み方も傷跡の仕上がりに影響します。

外来で多く相談を受けるのは「傷が残るのが一番心配」というお悩みです。術後経過観察で実感したのは、担当医と術前にしっかり切開ラインや縫合方法を相談し、その後のアフターケアに丁寧に取り組まれた患者さんは、傷跡が目立ちにくく仕上がっているということです。納得のいく結果につながるかどうかは、こうした事前準備と術後管理にかかっていると考えます。

吸引法と切開法の比較

比較項目 切開法 吸引法(脂肪吸引)
適した組織 乳腺・脂肪どちらも対応可 脂肪主体の副乳向き
傷跡の大きさ 数cm程度(しわに沿って配置) 数mm程度(ごく小さい)
取り残しリスク 低い 乳腺残存のリスクあり
ダウンタイム目安 1〜2週間程度 やや短い傾向
費用目安(自由診療) 両側15〜35万円程度 クリニックにより異なる
保険適用 条件次第で可能性あり 基本的に自由診療

ダウンタイムと術後の経過

術後の主な症状と期間

副乳切除術後のダウンタイムは、手術の範囲や個人差によって異なりますが、一般的な経過の目安は以下のとおりです。

  • 腫れ・むくみ:術後1〜2週間でピークを越え、1か月程度で落ち着いてくることが多いです
  • 内出血:1〜2週間で吸収されていく方が多いです
  • 痛み:術後数日間は痛み止めを使用することが多く、1週間程度で日常生活での不快感は軽減されていく傾向があります
  • 抜糸:術後1〜2週間で行うことが一般的です
  • 胸・腕の動かしにくさ:術後1〜2週間は腕を大きく動かす動作を控えるよう指示される場合があります

日常生活・仕事への影響

デスクワークであれば術後3〜5日程度で復帰できる方もいらっしゃいますが、腕を使う仕事や重いものを持つ作業は、術後2〜4週間程度は制限が必要になることがあります。入浴(シャワー)については、術後2〜3日から可能になるケースが多いですが、傷口の状態によって異なります。

激しい運動や水泳は、傷が完全に安定するまでの4〜6週間は避けることを推奨されることが多いです。個別の制限については、担当医の指示に従ってください。

費用の目安と保険適用について

自由診療の場合の費用目安

副乳切除術を自由診療で受ける場合、両側の切除で15〜35万円前後が目安とされることが多いですが、副乳の大きさや手術の難易度・使用する麻酔の種類・施設によって大きく異なります。片側のみの場合は費用が下がることが多いです。

費用には診察料・手術料・麻酔料・術後の圧迫固定材・薬代などが含まれるかどうかも施設によって異なるため、カウンセリング時に総額をしっかり確認することが大切です。

保険適用の可能性について

副乳切除術は一般的に自由診療(保険適用外)となるケースがほとんどです。ただし、副乳による月経前の強い痛み・腫脹など、医学的に治療が必要と判断された場合には、保険診療として扱われる可能性がゼロではありません。

保険適用については、担当医による診断と保険審査の判断が必要であり、「見た目が気になるから」という審美的な理由のみでは保険適用にならないことが一般的です。疑問がある場合は、必ず事前に医療機関に確認することをお勧めします。

苅部医師のコメント

当院では「副乳があることを何年も悩んできたが、どこに相談すればよいかわからなかった」という方のご来院が多くみられます。臨床現場で見ていると、副乳の切除は形成外科的な技術が求められる手術であり、傷跡の美しさや取り残しを防ぐ意味でも、形成外科専門医が在籍する医療機関への相談をお勧めしています。「このふくらみは本当に副乳なのか」という段階からでも、まずはご相談いただければと思います。

副乳切除術に向いている人・向かない人

手術を検討しやすい方の特徴

  • 脇のふくらみが目立ち、服選びや着替えにストレスを感じている方
  • 月経前や妊娠時に副乳部分が張って痛む方
  • 乳腺組織を含む副乳で、将来的な健康リスクを考慮して切除を希望する方
  • 体重を落としても脇のふくらみが改善しない方
  • 全身麻酔・局所麻酔に特別な禁忌がなく、健康状態が安定している方

手術が向かない・慎重な判断が必要な方

  • 妊娠中・授乳中の方(時期をずらすことを推奨)
  • 血液凝固に関する疾患・服薬がある方
  • ケロイド体質の方(傷跡が目立ちやすくなる可能性があります)
  • 糖尿病など傷の治りに影響しうる疾患をお持ちの方
  • 手術へのリスク・ダウンタイムへの理解が十分でない方

よくある誤解と見落としがちなポイント

誤解①「ダイエットで副乳は消える」

「体重を落とせば副乳も減るはず」とお考えの方は少なくありません。しかし副乳が乳腺組織を含む場合、脂肪を減らしても乳腺自体は残るため、ダイエットでは根本的な解決にならないことがほとんどです。

脂肪主体の副乳は体重減少で多少目立ちにくくなることがありますが、乳腺成分があればやはり残存します。「痩せても変わらない」と感じたら、一度専門医に組織の性質を確認してもらうとよいでしょう。

誤解②「副乳の切除は簡単な手術だから、どこでも同じ」

副乳切除術は局所麻酔で行える手術ではありますが、乳腺組織の取り残し・神経・血管への配慮・傷跡の処理など、形成外科的な技術が求められる手術です。「簡単な処置」と安易に考えてしまうと、術後の仕上がりや再発のリスクに影響することがあります。

実際の診療では「以前に他院で吸引のみを受けたが、乳腺が残っていて張りや痛みが続いている」というご相談も寄せられています。担当医の専門性と治療方針をしっかり確認してから受けることが重要です。

よくある質問

Q. 副乳切除後に再発することはありますか?
乳腺組織を含む副乳を切開法でしっかりと摘出した場合、再発のリスクは低いとされています。ただし、脂肪吸引のみで対応した場合や取り残しがあった場合は、再び膨らんで感じられることがあります。術前に摘出範囲を担当医とよく確認しておくことが大切です。
Q. 手術の傷跡はどれくらいで目立たなくなりますか?
個人差がありますが、赤みが落ち着くまで3〜6か月、傷跡が白く成熟して目立ちにくくなるまで6〜12か月程度かかることが多いです。術後のテーピングやUVケアなどのアフターケアが、傷跡の仕上がりに影響するといわれています。
Q. 副乳切除術は局所麻酔で受けられますか?
多くの場合、局所麻酔で手術を行うことが可能です。ただし副乳の大きさや範囲・患者さんの希望によっては、静脈麻酔(眠った状態)を併用する場合もあります。どの麻酔方法が適しているかは、カウンセリング時に担当医と相談してください。

まとめ

副乳は決して珍しい状態ではなく、仕組みや治療の選択肢を正しく理解することで、無用な不安を手放すことができます。切除術は傷跡・ダウンタイム・費用などの点で事前確認が重要ですが、専門医のもとで適切に行われれば、多くの方が長年悩んでいた脇のふくらみの改善を実感されています。

「本当に副乳なのかどうか」という段階からでも、形成外科専門医へのご相談をお勧めします。形成外科専門医・苅部医師が副乳のご相談を承っています。傷跡・費用・ダウンタイムへのご不安も含め、カウンセリングでお気軽にご相談ください。

参考情報・出典

監修医師

苅部 淳 形成外科専門医・BIOTOPE CLINIC 白金 理事長

苅部 淳

Karibe Jun

理事長

略 歴

順天堂大学医学部卒業
東京大学附属病院形成外科 入局
埼玉医大総合医療センター 形成外科・美容外科 助教
山梨大学附属病院形成外科 助教・医局長
各病院での臨床経験を経て形成外科専門医取得
2019年 麹町皮ふ科・形成外科クリニック 開院(千代田区市ヶ谷)
2021年 BIOTOPE CLINIC 白金 開院(港区白金)

資 格

日本形成外科学会 形成外科専門医
日本抗加齢学会 専門医
日本医師会認定産業医
アラガン社 ボツリヌス注射・ヒアルロン酸 VST認定医

受 賞

東京大学形成外科 最優秀賞(2016年)
日本形成外科学会 優秀賞(2018年)
ASPS(アメリカ形成外科学会)優秀演題発表(2018年)

本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、診断・治療を保証するものではありません。気になる症状・お悩みがある場合は専門医にご相談ください。
参考:日本美容外科学会(JSAPS)日本皮膚科学会

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