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シミ レーザー治療は何回必要?種類別の回数目安を解説

2026.06.26

シミのレーザー治療は何回必要?回数の目安と種類別の違いを解説

「レーザーでシミを取りたいけれど、何回通えばきれいになるの?」「1回で消えると聞いたけれど、本当に?」——シミのレーザー治療を検討されている方から、このようなご質問をよくいただきます。治療回数は、シミの種類・深さ・使用するレーザーの種類によって大きく異なるため、一概に「〇回で完了」とは言いにくいのが正直なところです。

この記事では、レーザー治療の仕組みから、シミの種類別の治療回数の目安、ダウンタイム、費用感、そして「何回やっても消えない」と感じる原因まで、幅広くわかりやすく解説します。治療を始める前にぜひ読んでおいていただきたい内容です。

  • シミのレーザー治療が何回必要かの目安と、その理由
  • シミの種類ごとに必要な治療回数がどう違うか
  • 代表的なレーザー機器の特徴と選び方の考え方
  • ダウンタイム・副作用・費用の目安
  • レーザー治療に向いている人・向いていない人

シミのレーザー治療とは?仕組みと特徴

レーザー治療は、特定の波長の光を照射することで、肌の中のメラニン色素(シミの原因となる黒・褐色の色素)だけを選択的に破壊する治療法です。周囲の正常な皮膚組織へのダメージを最小限に抑えながら、シミの原因に直接アプローチできるのが大きな特徴です。

破壊されたメラニンは体内のマクロファージ(免疫細胞)に取り込まれ、徐々に体外へ排出されます。このため、照射直後ではなく、数日〜数週間かけて色が薄くなっていく経過をたどります。1回で目立った変化が出るケースもあれば、複数回の治療を経て少しずつ改善していくケースもあります。

シミの種類によって治療法が変わる理由

一口に「シミ」と言っても、日光黒子(老人性色素斑)・そばかす(雀卵斑)・肝斑・ADM(後天性真皮メラノサイトーシス)・炎症後色素沈着などがあり、それぞれ色素の深さや発生メカニズムが異なります。表皮(皮膚の浅い層)にあるシミは比較的少ない回数で反応が出やすい一方、真皮(深い層)に色素があるシミは時間をかけて複数回治療する必要があります。

また、肝斑はレーザーの強いエネルギーで刺激すると悪化することがあるため、通常のシミへのアプローチとは異なる方法が求められます。シミの正確な種類の見極めは、治療の成否に大きく関わります。

シミの種類別・レーザー治療の回数目安

以下は、代表的なシミの種類と、一般的に必要とされる治療回数の目安をまとめた比較表です。個人差がありますので、あくまで参考値としてご確認ください。

シミの種類 主な特徴 治療回数の目安 適したレーザー例
日光黒子(老人性色素斑) 境界明瞭な茶褐色。紫外線の積み重ねで発生 1〜3回程度 Qスイッチ系・ピコレーザー
そばかす(雀卵斑) 小さな点状。遺伝的要因+紫外線 1〜3回程度 Qスイッチ系・ピコレーザー
肝斑 左右対称の境界不明瞭な淡褐色。ホルモン・摩擦が関与 5〜10回以上(トーニング照射) ピコレーザー(低出力トーニング)
ADM(後天性真皮メラノサイトーシス) 青みがかった灰褐色。真皮に色素が存在 5〜10回以上 ピコレーザー(PicoWayなど)
炎症後色素沈着 ニキビ・擦り傷後の茶色い跡 3〜6回程度(症状に応じて) ピコレーザー・フラクショナル系

なぜ「何回で消える」とは断言できないのか

同じ「老人性色素斑」であっても、色素の濃さ・大きさ・皮膚の状態・日常的な紫外線ケアの徹底度によって経過は大きく変わります。また、1回目の照射後に一時的に色が濃く見える「かさぶた(痂皮)形成」が起きることがあり、これが剥がれた後に徐々に薄くなる流れが一般的です。焦らず経過を見守ることが大切です。

代表的なレーザー機器の特徴と違い

ピコレーザー(PicoWayなど)

ピコレーザーは、照射時間が1兆分の1秒(ピコ秒)という超短パルスで光を照射するレーザーです。メラニンへの熱ダメージを抑えつつ、衝撃波(フォトアコースティック効果)で色素を細かく砕くことができるとされています。従来のナノ秒レーザーと比較して、色素を細かく粉砕できるため少ない回数で効果が期待できるケースが多いとも言われています。

BIOTOPE CLINIC 白金では、ピコレーザーによるシミ・色素沈着の治療をご提供しています。肝斑など繊細な対応が必要なシミにも、出力を調整したトーニング照射という選択肢がありますので、気になる方はご相談ください。

Qスイッチレーザー

ナノ秒(10億分の1秒)単位の照射を行う従来型のレーザーです。表皮の比較的浅いシミ(老人性色素斑・そばかすなど)に対して高い有効性が報告されており、適切な症例では1〜2回の治療で顕著な改善が見られることがあります。

ステラM22(IPL・フォトフェイシャル)

ステラM22は、レーザーではなくIPL(Intense Pulsed Light:光治療)を用いた医療機器です。複数の波長を含む光を照射することで、シミ・そばかす・赤ら顔・毛細血管拡張・くすみなど、複数の肌悩みに同時にアプローチできることが特徴です。

レーザーのように一点の色素を強力に除去する治療ではありませんが、肌全体のトーンアップや光老化の改善を目的とした治療として広く用いられています。ダウンタイムが比較的少なく、定期的なメンテナンス治療として選択されることもあります。

ノーリス(Nordlys)

ノーリスは、IPL(SWT:Selective Waveband Technology)とレーザーを組み合わせた治療機器です。通常のIPLよりも不要な波長をカットし、目的となる色素や血管へ効率よくエネルギーを届けられる設計となっています。

シミやそばかすだけでなく、赤ら顔や毛細血管拡張、肌のハリ・キメの改善など幅広い肌悩みに対応できることが特徴です。症状に応じてフィルターを使い分けることで、一人ひとりの肌状態に合わせた治療が行われます。

フラクショナルレーザー(CO2など)

皮膚に微細な穴を無数に開け、周囲の正常組織の回復力を利用してターンオーバーを促進するレーザーです。シミそのものへの直接照射というよりも、肌の質感改善や炎症後色素沈着の改善を目指す際に用いられることがあります。

ダウンタイムと副作用について

治療後に起こりやすい反応

スポット照射(シミ1点に集中して照射する方法)を行った場合、照射部位に赤み・かさぶたが生じるのが一般的です。かさぶたは通常1〜2週間程度で自然に脱落します。この間は患部を強くこすらず、保湿と紫外線対策を徹底することが大切です。

トーニング照射(広範囲に低出力で照射する方法)の場合は、かさぶたができにくく、ダウンタイムが比較的短い傾向があります。ただし、その分効果は1回では感じにくく、複数回の施術が必要となることが多いです。

色素沈着(PIH)への注意

レーザー照射後の炎症反応として、まれに「炎症後色素沈着(PIH)」が生じることがあります。施術後の紫外線対策が不十分な場合に起こりやすいとされており、日焼け止めの塗布や帽子・日傘の使用が術後ケアの基本となります。万が一色素沈着が生じた場合も、適切なケアや追加治療によって改善が期待できます。

苅部医師のコメント

臨床現場で見ていると、「他院で何度レーザーを当てても消えない」「シミが濃くなった気がする」とお悩みになって来院される方が少なくありません。その多くは、そもそも肝斑やADMといった通常のシミとは治療アプローチが異なるタイプのシミであるにもかかわらず、適切な診断がされないまま強いエネルギーのレーザーを繰り返されていたケースです。治療回数よりも前に、「正しい診断」が治療成功の最初の鍵になります。カウンセリングの際には、ダーモスコピーなどを用いた丁寧な診察を心がけています。

向いている人・向いていない人

レーザー治療が向いている方

境界のはっきりした茶褐色のシミ(老人性色素斑・そばかすなど)がある方は、ピコレーザーやQスイッチレーザーによる治療の効果が期待しやすいとされています。また、長年気になりながらも「取れるのか不安で踏み出せなかった」という方も、まずは診察でシミの種類を確認することが第一歩です。

慎重な対応が必要な方・向いていない方

妊娠中・授乳中の方は原則として治療をお勧めしていません。日焼け直後で肌が炎症を起こしている状態もレーザー照射には適しません。また、肝斑が混在している場合は、強いエネルギーの照射で悪化するリスクがあるため、専門医による見極めが必要です。ケロイド体質の方や、光線過敏症のある方もご注意ください。

費用の目安

シミのレーザー治療は保険適用外(自由診療)となるケースがほとんどです。費用はクリニックや機器、シミの大きさ・数によって異なりますが、一般的な目安として、スポット照射では1個あたり数千円〜1万円台、広範囲のトーニング照射では1回2万〜5万円台のケースが多いとされています。

複数回の通院が必要な場合は、回数券やコースプランを設けているクリニックもあります。治療前のカウンセリングで、必要回数と総費用の概算を確認しておくことをお勧めします。

見落としがちなポイント・よくある誤解

誤解①「レーザーを当てれば1回で必ず消える」

スポット照射の場合、1回で顕著な改善が見られることはありますが、「1回で完全に消える」と保証できるものではありません。日本皮膚科学会のガイドラインでも、シミの治療は種類・深さ・個人差を考慮した上で複数回のアプローチが必要な場合があると示されています。1回で反応が薄くても、回数を重ねることで徐々に改善が期待できるケースは多いです。

誤解②「レーザーを繰り返せば繰り返すほど効果が上がる」

外来で多く相談を受けるのは、適切なインターバルを理解されずに治療を進めている患者さんのケースです。適切なインターバル(通常は4〜8週間程度)を空けずに照射を繰り返すと、皮膚への過剰なダメージや炎症後色素沈着のリスクが高まる場合があります。治療のペースは担当医の指示に従い、肌の回復を確認しながら進めることが重要です。焦りは禁物です。

なお、2019年に発表されたピコ秒レーザーに関する比較研究(Journal of the American Academy of Dermatology)では、ピコ秒レーザーはナノ秒レーザーと比較して、色素性病変の治療において同等以上の改善率を示しながら副作用のリスクが低い可能性がある、という報告があります。ただし、個人差や適応の違いがあるため、機器の選択は医師との相談のうえで決めることが望ましいです。

よくある質問

Q. シミのレーザー治療は何回通えば効果を実感できますか?
シミの種類・深さ・肌の状態によって異なりますが、老人性色素斑やそばかすであれば1〜3回で変化を感じる方が多いとされています。肝斑やADMなど真皮に色素があるタイプは5〜10回以上の治療が必要な場合があります。まずはカウンセリングで正確な診断を受けることが大切です。
Q. レーザー後のダウンタイムはどのくらいですか?
スポット照射ではかさぶたが形成され、1〜2週間程度で剥がれ落ちるのが一般的です。その間は患部を強くこすらず、紫外線対策と保湿を徹底してください。トーニング照射の場合はダウンタイムが比較的短いですが、赤みが数時間続くことがあります。
Q. 肝斑がある場合、レーザー治療はできますか?
肝斑に対して強いエネルギーのレーザーを照射すると悪化するリスクがあるため、通常のシミ治療とは異なる低出力のトーニング照射が選択されることが多いです。肝斑と他のシミが混在している場合は、専門医による丁寧な診断と治療計画が必要です。自己判断せず、まずは受診されることをお勧めします。

まとめ

シミのレーザー治療に必要な回数は、「シミの種類・深さ・使用する機器・肌の状態」によって大きく異なります。老人性色素斑・そばかすは1〜3回程度で変化が期待できる一方、肝斑やADMは5〜10回以上の継続治療が必要なケースが多いです。

最も重要なのは「正しい診断」です。術後経過観察で実感したのは、シミの種類を正確に見極めずに治療を重ねても、期待した効果が得られないどころか悪化することもあるということです。「何回やっても消えない」とお悩みの方こそ、一度専門医の診察を受けることをお勧めします。

シミ・色素沈着でお悩みの方、治療回数や費用についてもっと詳しく知りたい方は、ぜひカウンセリングでご相談ください。BIOTOPE CLINIC 白金(港区白金)では、形成外科専門医によるシミの丁寧な診断と、ピコレーザーをはじめとした個人の肌状態に合わせた治療プランのご提案を行っています。お気軽にご来院・お問い合わせください。

監修医師

苅部 淳 形成外科専門医・BIOTOPE CLINIC 白金 理事長

苅部 淳

Karibe Jun

理事長

略 歴

順天堂大学医学部卒業
東京大学附属病院形成外科 入局
埼玉医大総合医療センター 形成外科・美容外科 助教
山梨大学附属病院形成外科 助教・医局長
各病院での臨床経験を経て形成外科専門医取得
2019年 麹町皮ふ科・形成外科クリニック 開院(千代田区市ヶ谷)
2021年 BIOTOPE CLINIC 白金 開院(港区白金)

資 格

日本形成外科学会 形成外科専門医
日本抗加齢学会 専門医
日本医師会認定産業医
アラガン社 ボツリヌス注射・ヒアルロン酸 VST認定医

受 賞

東京大学形成外科 最優秀賞(2016年)
日本形成外科学会 優秀賞(2018年)
ASPS(アメリカ形成外科学会)優秀演題発表(2018年)

本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、診断・治療を保証するものではありません。気になる症状・お悩みがある場合は専門医にご相談ください。
参考:日本美容外科学会(JSAPS)日本皮膚科学会

参考情報・出典

 

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