医療法人社団FAM
logo
麹町皮ふ科・
形成外科クリニック
logo
BIOTOPE CLINIC

予約は
こちら

Column美容コラム

  • ヒアルロン酸
  • お顔の治療

しわ注射ボトックスとヒアルロン酸の違いを徹底解説

2026.06.20

しわへの注射治療「ボトックス」と「ヒアルロン酸」の違いを徹底解説

「しわに効く注射があると聞いたけれど、ボトックスとヒアルロン酸って何が違うの?」「どちらが自分に向いているのだろう?」——美容医療に関心を持ち始めた方から、そのような疑問をよくいただきます。

どちらも注射でしわにアプローチする治療ですが、仕組みも、得意なしわの種類も、ダウンタイムも大きく異なります。この記事では、ボトックスとヒアルロン酸それぞれの特徴・効果・費用・向いている方の違いを、医療的な根拠をもとにわかりやすく整理しています。

  • ボトックスとヒアルロン酸、それぞれの仕組みと違い
  • どのしわにどちらが向いているか
  • 効果の持続期間とダウンタイムの目安
  • 費用の目安と選ぶときのポイント
  • よくある誤解と、後悔しない選び方のコツ

ボトックスとヒアルロン酸、それぞれの仕組みとは

ボトックスの仕組み

ボトックスは、ボツリヌス菌が産生するタンパク質(ボツリヌストキシン)を精製した薬剤です。注射した部位の筋肉に作用し、神経から筋肉への信号伝達を一時的に抑えることで、筋肉の動きをゆるめます。

「表情じわ」と呼ばれる、繰り返しの筋肉の動きによってできるしわに対して特に効果が期待できます。眉間のしわ・額のしわ・目尻のしわ(いわゆるカラスの足跡)などが代表的な適応部位です。

ボツリヌストキシン製剤は、日本国内では特定の適応に対して医薬品として承認されており、厚生労働省の承認を受けた製剤を使用することが安全性の観点から重要です。

ヒアルロン酸の仕組み

ヒアルロン酸は、もともと人体の皮膚・関節・眼球などに豊富に存在する成分です。注射用のヒアルロン酸製剤は、この成分をゲル状に加工したもので、しわやくぼみに直接注入して「物理的に埋める・ふくらませる」という仕組みで機能します。

深いほうれい線・マリオネットライン・こめかみや頬のくぼみ・唇のボリュームアップなど、加齢による組織のボリュームロスが目立つ部位に向いています。筋肉の動きとは関係なく生じた「静的なしわ」や「くぼみ」に適しています。

ヒアルロン酸製剤にも国内承認品と未承認品があり、使用する製剤の種類・濃度・架橋度(硬さ)によって適した部位や持続期間が異なります。臨床現場で見ていると、どの製剤を選ぶかは医師の判断と経験に基づくところが極めて重要な部分です。

ボトックスとヒアルロン酸の違いを一覧で比較

  ボトックス注射 ヒアルロン酸注射
主な仕組み 筋肉の動きを一時的に抑える しわ・くぼみを物理的に充填する
得意なしわ 表情じわ(眉間・額・目尻など) 静的なしわ・くぼみ(ほうれい線・マリオネットラインなど)
効果の持続 3〜6か月程度 6か月〜2年程度(製剤・部位による)
ダウンタイム 注射痕の赤みが数時間〜1日程度 腫れ・内出血が数日〜1週間程度
修正のしやすさ 自然に代謝されるため待てば戻る ヒアルロニダーゼ(溶解剤)で溶かせる
費用感(目安) 1部位あたり2万〜5万円程度 1本(1cc)あたり4万〜10万円程度
向いている方 動いたときに目立つしわが気になる方 表情に関係なくしわ・くぼみが気になる方

上記はあくまで目安です。同じ部位に両方を組み合わせて使用するケースもあり、どちらが適切かは診察・カウンセリングで医師が判断します。

効果と持続期間について

ボトックスの効果はどれくらい続く?

ボトックスの効果は、注射後2〜7日程度で現れ始め、2〜4週間でピークを迎えるとされています。一般に持続期間は3〜6か月程度で、その後は筋肉の動きが徐々に戻り、しわも再び目立ちやすくなります。

継続的に施術を受けることで、筋肉が使われる頻度が下がり、習慣的な表情じわが薄くなっていくという傾向が報告されています。定期的なメンテナンスを続ける方が多くみられます。

ヒアルロン酸の効果はどれくらい続く?

ヒアルロン酸は注射直後から効果が現れますが、注入直後は腫れが出るため、仕上がりの確認は1〜2週間後が目安です。持続期間は製剤の種類・注入部位・注入量によって異なり、6か月〜2年程度とされています。

硬い製剤ほど長持ちしやすい一方で、自然な動きの部位(唇など)には柔らかい製剤が向くといった使い分けが必要です。なお、体内に存在する酵素によって徐々に分解されていくため、永続するものではありません。

苅部医師のコメント

外来で多く相談を受けるのは「ほうれい線にボトックスを打ってほしい」というご希望なのですが、実際にはほうれい線の多くはヒアルロン酸で対応する部位であり、ボトックスを打っても効果が得にくいケースがほとんどです。「しわ=ボトックス」と一括りに考えられている方が多いですが、しわの種類・原因によって適切な治療法は全く異なります。まず診察でしわの性状を見極めることが、満足度の高い結果につながるのです。

ダウンタイムと主な副作用

ボトックスのダウンタイム

注射針が細いため、注射部位の赤みや軽い腫れが数時間〜翌日程度続くことがありますが、多くの場合は当日から通常の生活が可能です。内出血が生じた場合はコンシーラー等でカバーできるレベルが多いとされています。

副作用として、過剰に打ちすぎた場合の表情の不自然さ(眉が下がる・笑いにくい感じなど)が報告されています。適切な量・部位への投与が重要で、経験豊富な医師に依頼することが安心につながります。

ヒアルロン酸のダウンタイム

ヒアルロン酸注射は、注入量・部位によって腫れや内出血が生じやすく、ダウンタイムはボトックスよりも長くなる傾向があります。腫れのピークは注射翌日ごろで、その後1週間前後で落ち着くケースが多いです。

まれに血管内に注入されることによる組織壊死や、視力障害などの重大な合併症が報告されています。これはヒアルロン酸注射全体として国際的に報告されているリスクであり、血管走行の解剖学的知識を持つ医師が行うことが重要です。術後経過観察で実感したのは、万が一の際にはヒアルロニダーゼによる迅速な対応が生命線であるということで、対応可能なクリニックかどうかを事前に確認しておくことをお勧めします。

向いている人・向いていない人

ボトックスが向いている方

  • 眉間・額・目尻など、表情を作ったときに目立つしわが気になる方
  • しわの予防として早めのケアを検討している方(20〜30代の方にも選ばれています)
  • ダウンタイムをできるだけ短くしたい方
  • まず可逆性の高い(戻りやすい)治療から試してみたい方

ヒアルロン酸が向いている方

  • ほうれい線・マリオネットライン・口周りのしわが表情に関わらず目立つ方
  • 頬・こめかみのくぼみなど、加齢によるボリュームロスが気になる方
  • 唇のハリ・形のバランスを整えたい方
  • 手術以外の方法でフェイスラインの印象を変えたい方

どちらも慎重な検討が必要な方

妊娠中・授乳中の方、神経筋疾患をお持ちの方、特定の薬剤(筋弛緩薬など)を服用中の方は、医師への申告と相談が不可欠です。アレルギー歴がある方も事前の問診を必ず行ってください。

費用の目安

ボトックス・ヒアルロン酸注射はいずれも自由診療であり、クリニックや製剤の種類によって費用は異なります。以下はおおよその目安です。

  • ボトックス注射:1部位(眉間・額・目尻など)あたり2万〜5万円程度
  • ヒアルロン酸注射:1cc(1本)あたり4万〜10万円程度。ほうれい線では1〜2cc使用するケースが多いです

費用の安さだけを基準に選ぶと、使用する製剤の質や医師の技術に不安が残ることもあります。「何の製剤を、どのくらいの量、どの部位に使うか」をカウンセリングで明確にし、納得してから施術を受けることが大切です。

当院(BIOTOPE CLINIC 白金)では、ボトックス注射・ヒアルロン酸注射ともにご相談いただけます。どちらが適しているかの見極めも含め、形成外科専門医がカウンセリングにてご説明しています。

よくある誤解と見落としがちなポイント

誤解①「しわにはボトックスを打てばよい」

先述のとおり、ボトックスが効果を発揮するのは「筋肉の動きによるしわ」です。静的なしわ(表情を作っていないときも目立つしわ)や、ボリュームロスによるくぼみには、ヒアルロン酸のほうが適しています。

実際の診療でも、「ほうれい線にボトックスを」と希望して来院される方が少なくありませんが、診察の結果ヒアルロン酸をご提案するケースが多くみられます。しわの種類を正確に見極めることが治療の第一歩です。

誤解②「ヒアルロン酸を入れ続けると元に戻らなくなる」

ヒアルロン酸は体内で徐々に分解されるため、基本的には時間が経てば自然に戻ります。また、溶解剤(ヒアルロニダーゼ)を注射することで速やかに溶かすことも可能です。

ただし、長期間にわたって大量に注入し続けることで皮下組織に変化が生じるケースも報告されており、適切な量を維持しながら計画的に施術を受けることが推奨されています。医師と十分に相談しながら進めることが大切です。

学術的背景:ボトックス・ヒアルロン酸の研究データ

ボツリヌストキシン製剤については、眉間のしわを対象にした複数の無作為化比較試験が実施されており、治療群で有意なしわの改善が報告されています。ある臨床試験(Carruthers et al.)では、投与後30日時点で被験者の約80%において眉間しわの改善が確認されたという報告があります。

ヒアルロン酸フィラー治療については、2021年に発表された系統的レビューで、ほうれい線への注入治療において患者満足度が6か月後も高水準を維持していたという報告があります。製剤の改良が続く分野であり、持続期間・安全性ともに向上傾向にあるとされています。

よくある質問

Q. ボトックスとヒアルロン酸を同じ日に受けることはできますか?
同日に施術を受けることは可能なケースが多いです。ただし、注入部位・目的によって施術の順序や組み合わせに配慮が必要な場合があります。カウンセリングにて医師にご確認ください。
Q. 初めて注射治療を受けるなら、ボトックスとヒアルロン酸のどちらから始めるべきですか?
一般に、ボトックスはダウンタイムが短く、効果が自然に代謝されることから、初めての注射治療として選ばれやすい傾向があります。ただし、どちらが適切かはお悩みの部位・しわの種類によって異なるため、まずはカウンセリングで現状を診ていただくことをお勧めします。
Q. 注射治療の後、すぐにメイクや洗顔はできますか?
ボトックスの場合は当日から洗顔・メイクが可能なことが多いです。ヒアルロン酸の場合は注射部位の状態によって当日の洗顔に注意が必要なケースがあります。施術後の注意事項はクリニックの指示に従ってください。

まとめ

「しわへの注射治療」といっても、ボトックスとヒアルロン酸では仕組みも、得意なしわの種類も、ダウンタイムも大きく異なります。表情じわにはボトックス、静的なしわやくぼみにはヒアルロン酸が向いているというのが大きな目安です。

どちらが適しているかは、しわの原因・部位・深さ・お悩みの内容によって変わります。インターネットの情報だけで判断するのではなく、まずは医師によるカウンセリング・診察を受けることが、満足度の高い結果への近道です。

気になる方はぜひカウンセリングでご相談ください。BIOTOPE CLINIC 白金(東京都港区白金)では、形成外科専門医によるカウンセリングを行っており、ボトックス注射・ヒアルロン酸注射についてもお悩みやご希望をお聞きしながら、お一人おひとりに合ったご提案をしております。どうぞお気軽にお問い合わせください。

監修医師

苅部 淳 形成外科専門医・BIOTOPE CLINIC 白金 理事長

苅部 淳

Karibe Jun

理事長

略 歴

順天堂大学医学部卒業
東京大学附属病院形成外科 入局
埼玉医大総合医療センター 形成外科・美容外科 助教
山梨大学附属病院形成外科 助教・医局長
各病院での臨床経験を経て形成外科専門医取得
2019年 麹町皮ふ科・形成外科クリニック 開院(千代田区市ヶ谷)
2021年 BIOTOPE CLINIC 白金 開院(港区白金)

資 格

日本形成外科学会 形成外科専門医
日本抗加齢学会 専門医
日本医師会認定産業医
アラガン社 ボツリヌス注射・ヒアルロン酸 VST認定医

受 賞

東京大学形成外科 最優秀賞(2016年)
日本形成外科学会 優秀賞(2018年)
ASPS(アメリカ形成外科学会)優秀演題発表(2018年)

本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、診断・治療を保証するものではありません。気になる症状・お悩みがある場合は専門医にご相談ください。
参考:日本美容外科学会(JSAPS)日本皮膚科学会

参考情報・出典

 

Archiveアーカイブ

麹町院
白金院 WEB予約
公式ラインから問い合わせ

麹町皮ふ科・形成外科クリニック

〒102-0093 東京都千代田区平河町1-4-5
平和第一ビル地下1階

TEL03-6261-2458

麹町、半蔵門、永田町駅:徒歩1~5分

BIOTOPE CLINIC

東京都港区白金台4丁目9-10
グリーンリーブス 2F

TEL03-5422-9901

白金台駅 出口1から徒歩1分

※営業やセールスなどの電話はお断りしています。
患者様からのお電話がつながりにくくなり大変迷惑をしております。