「ルミガンは本当にまつ毛が伸びるの?」「点眼薬なのに、まつ毛の育毛に使えるの?」「色素沈着などの副作用は大丈夫?」と疑問に感じている方も多いのではないでしょうか。
ルミガン点眼液0.03%は、ビマトプロストを有効成分とする医療用医薬品です。日本では緑内障・高眼圧症の治療薬として承認されていますが、使用に伴ってまつ毛が長く、太く、濃くなる変化が認められたことから、まつ毛の成長促進にも関心が集まりました。
ただし、ルミガン点眼液をまつ毛の育毛目的で使用することは、日本で承認された効能・効果の範囲外です。睫毛貧毛症に対しては、同じ有効成分を含む「グラッシュビスタ外用液剤0.03%」が承認されています。
この記事では、ルミガンの成分とまつ毛への作用、使用時の注意点、副作用、グラッシュビスタとの違い、費用について、医療情報に基づいて解説します。
ルミガン点眼液0.03%は、プロスタマイド誘導体であるビマトプロストを含む点眼薬です。眼圧を下げる作用があり、緑内障や高眼圧症の治療に使用されています。
ビマトプロストには、まつ毛の毛包に作用して成長を促進する働きがあると考えられています。この作用を利用した睫毛貧毛症治療薬が、グラッシュビスタ外用液剤です。
まつ毛には、成長期・退行期・休止期などからなる毛周期があります。ビマトプロストは、毛周期の成長期を延長することなどによって、まつ毛の成長を促すと考えられています。
ただし、作用の仕組みがすべて解明されているわけではなく、発毛可能な毛包が存在しない部位では効果が期待できません。
一般的なまつ毛美容液は化粧品として販売されるものが多い一方、ルミガンは医療用医薬品です。
医薬品としての作用がある反面、眼瞼色素沈着、充血、かゆみ、眼圧への影響などのリスクもあるため、医師による診察と適切な管理が重要です。
ビマトプロストのまつ毛への作用として、長さ、太さ、濃さの改善が期待されています。ただし、まつ毛への使用が承認されているのはグラッシュビスタであり、ルミガン点眼液そのものの承認効能とは区別する必要があります。
ビマトプロストは毛周期に作用し、まつ毛の成長を促すと考えられています。効果の現れ方には個人差があり、すべての方で十分な変化が得られるとは限りません。
まつ毛の太さや濃さにも変化が認められる場合があります。ただし、毛包の状態や体質によって効果は異なります。
ビマトプロスト外用液剤の臨床試験では、継続使用によるまつ毛の変化が評価されています。一般に効果の評価には数週間から数か月を要し、数日で確実に伸びるものではありません。
使用を中止すると、まつ毛の状態は時間の経過とともに使用前の状態に近づくことがあります。変化が戻るまでの期間には個人差があります。
睫毛貧毛症とは、まつ毛が不足している、短い、細いなど、まつ毛の状態に関する疾患です。原因には加齢、体質、治療の影響など、さまざまな要因があります。
なお、まつ毛の脱落には眼瞼炎、皮膚疾患、脱毛症などが関係している場合もあります。原因によっては別の治療が必要になるため、診察による確認が大切です。
ルミガン点眼液は、まつ毛への塗布を目的として承認された製剤ではありません。以下は、同じ有効成分を含み、睫毛貧毛症への使用が承認されているグラッシュビスタ外用液剤の一般的な使用手順を参考として紹介するものです。
ルミガンをまつ毛目的で処方された場合は、製剤の違いを踏まえ、必ず処方医から個別に説明を受けてください。
手を洗い、メイクを落としてまぶたを清潔にします。コンタクトレンズを使用している場合は、事前に外してください。
グラッシュビスタでは、専用アプリケータに片眼につき1滴を滴下し、使用します。衛生管理のため、左右の目でそれぞれ新しいアプリケータを使用します。
綿棒や一般的なメイクブラシなどで代用することは、製剤の承認された使用方法ではありません。
グラッシュビスタの承認用法では、1日1回就寝前に、上まぶたのまつ毛の生え際に塗布します。
下まつ毛の生え際や、まつ毛以外の皮膚には塗布しないようにします。
生え際からはみ出して周囲の皮膚に付着した薬液は、速やかに拭き取ります。不要な皮膚への付着は、色素沈着や意図しない部位の発毛につながる可能性があります。
眼の中に薬液が入った場合も「問題ない」と自己判断せず、違和感、痛み、充血、見え方の変化などがあれば医師へ相談してください。
使用したアプリケータは再使用せず、適切に廃棄します。容器の先端が皮膚やまつ毛、手などに触れないよう注意してください。
コンタクトレンズの再装用は、製剤ごとの指示に従ってください。グラッシュビスタでは塗布後15分以上経過してから再装用します。
ビマトプロストを含む医薬品では、眼やまぶたの周囲に副作用が生じる可能性があります。美容目的で使用する場合も、こうしたリスクを理解することが重要です。
薬液がまぶたや周囲の皮膚に付着することで、色素沈着が生じる場合があります。使用中止後に軽減することもありますが、必ず元の状態に戻るとは限りません。
眼の虹彩に色素沈着が生じ、色調が変化する場合があります。虹彩の色素沈着は永続的となる可能性があり、注意が必要です。
ビマトプロストの使用に伴い、上まぶたのくぼみが深く見える眼瞼溝深化や、眼周囲の外観変化が生じることがあります。気になる変化が現れた場合は、医師に相談してください。
結膜充血、かゆみ、刺激感、乾燥感などが現れる場合があります。症状が強い場合や長引く場合は、使用を続けず医師へ相談してください。
ビマトプロストには眼圧を下げる作用があります。まつ毛への使用であっても眼への影響が生じる可能性があり、眼疾患のある方や眼圧に関する治療を受けている方は、事前に医師へ相談する必要があります。
色素沈着のリスクを完全になくす方法はありませんが、不要な部位への薬液の付着を避け、医師の指示を守ることが重要です。
効果を早めたいからといって、塗布量や回数を増やすことは避けてください。過剰な使用によって副作用のリスクが高まる可能性があります。
まつ毛の生え際以外に付着した薬液は速やかに拭き取ります。ワセリンなどを使用する場合も、眼への混入や薬液の塗布を妨げないよう、医師に確認してください。
まぶたの黒ずみ、眼の充血、かゆみ、目の周囲のくぼみなどが現れた場合は、医師へ相談してください。自己判断で中断・再開を繰り返すことは避けましょう。
次のような方は、ビマトプロスト製剤の使用前に医師への相談が必要です。
特に、製剤の成分に対して過敏症の既往がある方には使用できません。妊娠中や授乳中の使用についても、医師が必要性とリスクを慎重に判断します。
ルミガンとグラッシュビスタは、どちらもビマトプロスト0.03%を含む医療用医薬品ですが、日本で承認されている使用目的と製剤の位置付けが異なります。
| 比較項目 | ルミガン | グラッシュビスタ |
|---|---|---|
| 有効成分 | ビマトプロスト0.03% | ビマトプロスト0.03% |
| 承認された効能・効果 | 緑内障・高眼圧症 | 睫毛貧毛症 |
| 剤形 | 点眼液 | 外用液剤 |
| まつ毛目的の使用 | 承認範囲外 | 承認された使用目的 |
| 使用方法 | 点眼薬として承認。まつ毛目的では医師の個別指示が必要 | 専用アプリケータで上まつ毛の生え際に塗布 |
同じ成分であっても、製剤ごとの承認内容や使用方法は異なります。まつ毛の治療を検討する際には、医師と相談し、適切な医薬品を選択することが大切です。
ビマトプロストを有効成分とする点眼薬には、国内で承認された後発医薬品があります。一方、「ケアプロスト」は海外で流通しているビマトプロスト製剤であり、日本国内で承認された後発医薬品と同じ扱いにはできません。
有効成分の濃度が同じでも、製造管理、品質保証、添加物、承認された使用目的などが異なる場合があります。「安いから同じ効果が得られる」とは断定できません。
海外からの個人輸入品は、日本の医薬品としての品質・安全性が確認されているとは限らないため、医療機関で相談することをおすすめします。
ルミガンは、製剤に指定された保管条件を守り、直射日光や高温を避け、子どもの手の届かない場所に保管してください。
使用期限は製品の包装に記載されています。ただし、未開封の使用期限と開封後の使用可能期間は同じではありません。開封後は、医師や薬剤師の指示に従って使用・廃棄してください。
また、1本を何か月使用できるかは、製剤の容量や処方時の指示によって異なります。衛生面の観点からも、自己判断で長期間使い続けることは避けてください。
※価格はご提示の原稿に基づく掲載額です。税込区分、現在の取扱状況、診察料などの追加費用については公開前にご確認ください。

記事監修医師
苅部 淳
麹町皮ふ科・形成外科クリニック 理事長
日本形成外科学会 形成外科専門医
形成外科一般、瘢痕・傷跡の診療、マイクロサージャリー、乳房再建術、美容外科手術など。
東京都港区白金台4丁目9-10
グリーンリーブス 2F
TEL03-5422-9901
白金台駅 出口1から徒歩1分
※営業やセールスなどの電話はお断りしています。
患者様からのお電話がつながりにくくなり大変迷惑をしております。