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繰り返す「膣カンジダ」がつらい!予防法や原因などを解説
2025.02.13
繰り返し襲ってくる「膣カンジダ症」にお悩みではありませんか?
かゆみやおりものの変化といった不快な症状が続くと、日常生活にも支障をきたします。膣カンジダ症は感染後に再発を繰り返すケースもよくあります。
では、膣カンジダ症はなぜ起こるのでしょうか?
生活習慣や体調の変化が原因のひとつとされていますが、具体的な理由やリスクについてはあまり知られていないかもしれません。
そして適切な予防法があれば、再発を防ぐための重要な助けになりますよね。
本記事では、膣カンジダ症の原因や症状、治療方法に加え、再発防止のための予防策について分かりやすく解説します。ぜひ最後までお読み頂き、膣カンジダ症の再発を防ぎ、体と心の負担を軽減するための知識を備えてくださいね。
カンジダとは
カンジダとは、人間の体内に常在している真菌(カビ)の一種であり、通常は腸や膣、口腔などに存在しています。
健康な体では、免疫力と他の常在菌がバランスを保っているため害になりません。
しかし、免疫力の低下やホルモンバランスの変化が生じると、体内に存在する常在菌のバランスが崩れてカンジダ菌が急増し、感染症が発症します。
膣に発症した場合「膣カンジダ」と呼ばれます。
膣カンジダは、かゆみやおりものの異常といった症状をもたらし、日常生活に影響を及ぼす場合があります。
特に気をつけたいのは、膣カンジダは一度発症すると再発しやすい点です。
そのため原因を正しく理解し、自分に合った予防と早めの対策が重要です。
ホルモンの変動やストレス、抗生物質の使用、また不適切な衛生管理が発症の要因となる場合があります。
だからこそ一度きりのケアではなく、日頃から膣内環境を健康に保つことが必要なのです。膣カンジダは予防できる感染症でもあります。
膣カンジダ症の症状
膣カンジダ症は、主に膣や外陰部に強いかゆみ、赤み、腫れなどの症状を引き起こす疾患です。
膣カンジダ症にみられる症状は軽度から重度まで幅広く、場合によっては日常生活にも支障をきたすほどの不快感を伴います。
おりものの異常もよく見られる特徴です。 膣カンジダ症にみられる症状は、炎症が進行するにつれて悪化する場合があるため、早期の対応が必要です。
外陰部や膣のかゆみが強い
膣カンジダ症の中でも最もよく知られるのが、外陰部や膣の強いかゆみです。
かゆみは日中だけでなく夜間にも続く場合があり、眠れないほどの不快感を感じる人もいます。
ただし、かゆみを感じたからといって掻いてしまうと皮膚を傷つける可能性があり、さらなる感染リスクが高まるため注意が必要です。
その他の症状
膣カンジダ症では、かゆみ以外にもさまざまな症状が現れます。
例えば、排尿時にしみるような痛みを感じたり、外陰部や膣口周辺にヒリヒリ感や灼熱感を抱く場合があります。
また、陰部に赤みや発疹が見られるケースもあり、注意が必要です。特に、カッテージチーズのように白くポロポロとしたおりものが増える症状は膣カンジダ症の特徴と言えます。
ただし、匂いや色付きのおりものが確認される場合は他の感染症の可能性もあるため、自己判断せず必ず病院を受診してください。
以上のように、膣カンジダ症は多様な症状を伴い、多くの人々に不快感を引き起こす疾患です。
次章では、膣カンジダ症のおりものの様子や、症状を引き起こす原因、予防法についてさらに詳しく解説します。
膣カンジダ症のおりものの状態
膣カンジダ症にかかると、「おりもの」に特徴的な変化が見られます。
おりものの変化を理解しておくと、早期発見や適切な対策を取りやすくなります。
おりものの状態は日常的な観察で確認しやすいため、自分の身体に異変を感じた際には注意深くチェックしてみましょう。
ポロポロとしたおりものが増加
膣カンジダ症の特徴として、「おりもの」が通常の状態と異なります。
見た目ではカッテージチーズ状や酒かす状と表現されることが多く、白く濁ったおりものとして確認できます。
また、おりものの量が増加することが一般的です。
おりものの量の増加は、蒸れや不快感、かゆみといった症状を引き起こす要因にもなります。
カンジダ菌によるおりものには強いにおいがあまり伴わないのが特徴です。そのため色や状態に注目して異常を感じた場合、速やかに医師への相談が勧められます。
トラブルが続く場合の対応
トラブルがなかなか改善しない場合には、日常の習慣も見直す必要があります。
例えば、「おりものシート」を長時間取り替えずに使い続けると、デリケートゾーンが高温多湿な状態になりやすくなります。
デリケートゾーンが高温多湿であると、カンジダ菌の増殖を助長するため、症状の悪化や再発につながりかねません。
予防策として、「おりものシート」はこまめに交換し、デリケートゾーンの通気性を高める工夫を行いましょう。さらに、締めつけが強い下着や通気性の悪い素材を避け、肌に優しい綿素材の下着を選ぶ工夫も大切です。
膣カンジダ症になる原因
膣カンジダ症の発症には日常生活や体調の変化が密接に関わっています。
膣カンジダ症は膣内に通常存在するカンジダ菌が何らかの要因で異常に増殖して引き起こされますが、具体的にはどのような原因が発症の引き金となるのでしょうか?
本章では、膣カンジダ症の主な原因を掘り下げ、詳しく解説します。
免疫力の低下とホルモンバランスの変化の影響
体の抵抗力が弱まるとき、カンジダ症の発症リスクが高まります。
慢性的な疲労やストレスの蓄積、睡眠不足といった生活習慣の乱れは、免疫システムを弱らせる要因となり、体全体の防御機能が低下します。
結果として、通常は抑制されているカンジダ菌が膣内で異常に繁殖する状態になります。
また、妊娠や更年期といったライフステージの変化に伴うホルモンバランスの崩れも無視できません。
薬剤使用がもたらす膣内バランスの崩壊
抗生物質の使用は感染症の治療には有効ですが、同時に体内や膣内の善玉菌が減少します。
善玉菌が減少すると腸内や膣内のバランスが崩れ、カンジダ菌が繁殖しやすくなります。
特に、長期的な抗生物質の使用、高用量のステロイド薬、または免疫抑制剤の摂取によって、カンジダ症のリスクの高まりが指摘されています。
性交渉
膣カンジダ症は、性交渉を介して引き起こされるケースがあります。
パートナーにカンジダ菌が存在している場合、性行為を通じて菌が移動しやすくなるため、治療後にも繰り返し感染が起こるリスクがあります。
環境と衣服によるカンジダ菌増殖リスク
湿気の多い環境や通気性の悪い衣類は、カンジダ菌にとって増生を引き起こす条件となります。
例えば、濡れた水着や汗をかいたままの下着を長時間身に付けた状態で過ごすと、膣内の湿度が上がるためカンジダ菌が拡大しやすくなります。
また、締め付けの強い衣類や化学繊維でできた通気性の悪い下着も、適切な空気循環を妨げ感染リスクを高める原因となります。
加えてタイツやストッキングなども膣内の過剰な湿度を引き起こしやすい要因の一つです。
腟カンジダ症は再発しやすい?
腟カンジダ症は、一度治療を終えても再び症状が現れるケースがあります。
カンジダ菌は、腟や皮膚、消化器官に常在する菌として私たちの身体内に潜んでおり、完全に取り除くことはできません。
健康な状態では目立った影響を及ぼしませんが、何らかの要因で過剰に増殖すると腟カンジダ症の症状が引き起こされるのです。
統計的にも、一度腟カンジダ症を発症した人の約半数が再発を経験していると言われています。
特に、免疫力が低下しているときや不規則な生活習慣が続くと再発のリスクは高まるため、日頃からの生活習慣への気配りが大切です。
再発を引き起こすさまざまな要因
腟カンジダ症が再発しやすい理由にはいくつかの要因があります。
まず第一に、治療が中途半端な状態で終了してしまった場合が挙げられます。
治療が不十分だと、腟内に残っていたカンジダ菌が増殖しやすくなり、再び症状が現れる場合があります。
また、免疫力の低下や強いストレス状態、妊娠によるホルモンバランスの乱れも、再発につながる大きな要因とされています。
さらに、過剰な糖質摂取によってカンジダ菌が活性化しやすくなったり、湿気を吸いやすい素材や通気性の悪い下着を長時間使用することで菌の繁殖を助長する場合もあります。
腟カンジダ症を根本的に予防するためには、生活環境や習慣を見直し、再発のリスクを低減させる工夫の実践が求められるでしょう。
膣カンジダ症の治療
膣カンジダ症は一度発症すると、治療を怠るなどで再発を繰り返しやすくなるため、早期にしっかり治療を行う必要があります。
膣カンジダ症の治療では主に抗真菌薬が用いられ、症状の程度や個々の体調に応じた処置が行われます。自己判断で症状を軽視せず、特に初めて症状が現れた場合や再発が疑われる場合には医療機関を受診しましょう。
病院で行う治療法
膣カンジダ症の治療は、初期の段階や軽度の症状では膣内に挿入して使う膣錠や坐剤が用いられます。
外陰部にも症状が現れている場合は外用薬も処方されます。
症状が重度である場合や再発を繰り返すケースでは、経口薬が用いられます。
ただし、妊娠中または授乳中の方は経口薬の使用が制限されるため、医師との慎重な相談のうえで治療方針を決定する必要があります。
どの治療方法であっても、医師の指示をしっかりと守り、途中で治療を中断することなく薬を使い続ければ、完治と再発防止が目指せます。
症状が改善しても油断せず、継続したケアを行いましょう。
膣カンジダ症の予防法
膣カンジダ症は、日常生活の小さな工夫や意識で発症や再発を減らせます。
完治したと思ったら再び発症しやすい厄介な側面があるため、予防策をしっかり取り入れた日常生活が大切です。
本章では、具体的な予防策やカンジダ菌との向き合い方について、実生活に役立つアドバイスをお届けします。
バランスの取れた生活を心がける
私たちの体には本来、カンジダ菌の繁殖を防ぐ力があります。
しかし、免疫力が低下すると体内のバランスが崩れて感染しやすくなります。
バランスの良い食事の心がけが、その第一歩です。
特に、ビタミン類やミネラルを豊富に含む食材を取り入れ、糖分の摂取は控えめにすると良いでしょう。
糖分はカンジダ菌のエネルギー源となるため、甘いお菓子やジュースを控えるだけでも効果的です。
また、質の良い睡眠やストレス解消も免疫力を支えるポイントです。軽い運動を日常に取り入れると、体の抵抗力をより高められます。
当院では栄養療法も行っており、医師が血液検査と食生活や生活習慣を分析し、
食事やサプリメントによって、必要な栄養素を補給することで、人間が本来持っている自然治癒力を高め、病気や症状を改善し、より良い健康状態を維持する栄養療法です。毎日の笑顔と健康のサポートをしていきます。
デリケートゾーンの適切なケア
膣カンジダ症の予防において、デリケートゾーンのお手入れは適度なケアがカギとなります。
過度な洗浄や強い刺激を与えるのは逆効果です。ぬるま湯や専用のマイルドな洗浄剤を使い、優しくケアする程度で十分です。
また、下着の選び方にも注意が必要です。通気性が良く肌に優しい綿素材のものを着用し、締め付けの強いデザインは避けましょう。
お風呂やプールの後は、丁寧に乾燥させ蒸れを防ぐ習慣をつけることが大切です。
衣類と生活環境の工夫
膣カンジダを避けるためには、高温多湿な環境を避けた生活も効果があります。
例えば、締め付けの強いパンツや、長時間着用する蒸れやすい素材の衣類は控え、通気性に優れた服装を選びましょう。
さらに、生理期間中にはこまめにナプキンやおりものシートを交換し、常に清潔を心がけてみてください。
日常のちょっとした意識と工夫が、菌が繁殖しにくい快適な環境を作り出す助けとなるでしょう。
まとめ
膣カンジダ症は、多くの女性が経験する可能性がある身近なトラブルですが、正しい知識とケアにより予防や対処が可能です。
主に外陰部や膣の強いかゆみをはじめ、ポロポロとした特徴的なおりものの増加といった症状が見られます。
免疫力の低下やホルモンバランスの変化、薬剤の使用、衣類や環境といった日常の要因が発症の引き金になりやすいものの、予防や治療方法も整備されています。
再発しやすい特徴のある膣カンジダ症だからこそ、生活習慣やデリケートゾーンのケア、衣服や環境への配慮を取り入れた生活が大切です。予防のためには、規則正しい生活やストレス管理を心がけて体の健康状態を整えて過ごすよう意識しましょう。
膣カンジダ症について正しい情報を知り、自分自身の体を大切に日々のケアを続ければ、つらい症状を軽減し再発リスクを下げれます。快適な暮らしを目指して、自分の体に合った対策を取り入れてくださいね。
当院では、婦人科の診療(BIOTOPE CLINIC)、または、オーソモレキュラー栄養療法において、カウンセリングと血液検査データから、身体の中の栄養状態をしっかりとした解析レポートを元に、何が身体に不足している栄養素なのか、その解説やアドバイスし、病気を発症しないような身体づくりを目指しています。
オーソモレキュラー栄養療法詳細はこちら
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苅部 淳Karibe Jun理事長
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- 略 歴
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順天堂大学医学部卒業東京大学附属病院形成外科 入局埼玉医大総合医療センター 形成外科・美容外科 助教福島県立医大付属病院 形成外科寿泉堂総合病院 形成外科山梨大学附属病院形成外科 助教・医局長東京大学附属病院 精神科
- 専 門
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日本形成外科学会形成外科専門医日本抗加齢学会専門医日本医師会認定産業医
- 専門分野
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形成外科一般、マイクロサージャリー、リンパ管吻合術、乳房再建術、性適合手術、美容外科手術、静脈瘤、レーザー治療など。
美容外科手術、レーザー、ボトックス、ヒアルロン酸等
大手美容外科クリニックで長年にわたり研鑽を積み、形成外科専門医として医師の診療、指導にあたっている。
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