「いびきが大きい」「日中いつも眠い」「朝起きたときに頭痛がする」——
こうした症状の裏側に、睡眠時無呼吸症候群（SAS：Sleep Apnea Syndrome）が隠れていることがあります。

当院では、専門医による問診・必要な検査・CPAP（シーパップ：持続陽圧呼吸療法）を中心とした治療を通して、
睡眠の質を整え、日中のパフォーマンス向上と将来の生活習慣病リスクの軽減を目指します。

睡眠時無呼吸症候群とは

睡眠時無呼吸症候群（SAS）は、睡眠中に呼吸が止まる・浅くなる状態を繰り返す病気です。
一晩の睡眠で何十回も呼吸が止まることで、

• 熟睡できず、日中の強い眠気や集中力低下が起こる
• 血圧が上がりやすくなり、高血圧・心疾患・脳卒中などのリスクが高まる
• 交通事故や労災事故の原因になることがある

ご本人は「ただのいびき」「年齢のせい」と思っていることも多く、
気づかないまま長年放置されているケースも少なくありません。

こんな症状はありませんか？（セルフチェック）

以下の項目に複数あてはまる場合は、SASの可能性があります。

• 家族やパートナーから「いびきが大きい」と言われる
• 寝ている間に「息が止まっている」と指摘されたことがある
• 夜中に何度も目が覚める／トイレに起きる
• 朝起きたときに頭痛・だるさ・熟睡感のなさを感じる
• 日中、会議中や運転中に強い眠気が出る
• 肥満ぎみ・首が太い・高血圧を指摘されている

1つでも気になる項目があれば、まずは一度ご相談ください。

CPAP（シーパップ）治療について

CPAP（Continuous Positive Airway Pressure：持続陽圧呼吸療法）は、
中等症〜重症の睡眠時無呼吸症候群に対する標準的な治療法です。

専用の機械からホースを通じて空気を送り、鼻マスクを介して気道に一定の圧をかけることで、
睡眠中に上気道がつぶれるのを防ぐ仕組みです。

CPAPのメリット

• 夜間の無呼吸・いびきが大きく減少する
• 日中の眠気が改善し、仕事・勉強の集中力が上がる
• 血圧や心血管系への負担軽減が期待できる
• 交通事故リスクの軽減につながる

CPAPの注意点・デメリット

• 毎晩の装着と継続が必要
• 鼻づまり・乾燥・マスクの違和感に慣れるまで時間がかかる
• 定期的な受診と機械管理が必要

当院では、マスクの種類やフィッティング、加湿設定などを調整しながら、
なるべくストレスなく継続できるようサポートします。

診療の流れ

1. 問診・診察
   いびきの状態、日中の眠気、既往歴、生活習慣を確認します。
2. 睡眠検査のご案内
   自宅でできる簡易検査や、専門施設での終夜睡眠ポリグラフ検査（PSG）を行います。
3. 結果説明・治療方針
   検査結果をもとに、治療法（CPAP・マウスピース・減量指導など）を提案します。
4. CPAP導入・フィッティング
   マスクの種類・サイズを選んで説明します。
5. 定期フォローアップ
   装着時間・無呼吸指数（AHI）を確認し、調整しながら継続をサポートします。

※検査や保険適用は症状により異なります。詳細は診察時にご説明します。

よくあるご質問

CPAPは一度はじめたら一生続けないといけませんか？

無呼吸の原因によりますが、多くの方は治療中はCPAPが必要です。

マスクが苦しくて続けられるか心配です。

種類やサイズの調整で改善することが多いです。「つらい」「合わない」は遠慮なくご相談ください。

いびきだけでも受診した方がいいですか？

「いびき＝SAS」ではありませんが、頭痛や強い眠気がある場合は受診をおすすめします。

受診を検討されている方へ

睡眠の質は日中のパフォーマンスだけでなく、将来の健康リスクにも関わります。

「いびきが気になる」「家族に呼吸が止まっていると言われた」「CPAPに不安がある」など、
どんな小さなきっかけでも構いませんので、まずは一度ご相談ください。

検査内容・費用・治療については、クリニックまでお問い合わせください。