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麹町皮ふ科・
形成外科クリニック
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BIOTOPE CLINIC

傷跡修正

傷が残るかどうかは、傷の深さ(真皮層まで到達しているか否か)で決定されます。
例えば出血を伴わないひっかき傷は、傷の深さが表皮内にとどまるために傷跡として残りません。しかし、表皮より深いレベルまで傷が到達すると傷跡として残ります。
出血は血管が豊富に存在する真皮層まで傷が到達したことを意味します。真皮層には線維芽細胞が存在し、コラーゲンを産生し傷を修復します(創傷治癒)。
しかし、創傷治癒は、全くもとの状態の皮膚を作るわけではなく、傷跡として修復されます。
当院ではそれらを評価し、傷跡修正を行うことで現状より改善させるように心がけています。

治療対象となる傷跡の種類

  • 怪我や事故の傷跡
  • 引きつれた傷(瘢痕拘縮)
  • 盛り上がった傷(肥厚性瘢痕)
  • 凹んだ傷跡
  • 他院で受けた傷が目立つ
  • リストカットの跡
  • 水疱瘡やニキビ跡
  • 帝王切開の傷跡

※ケロイドは腫瘍性に傷の範囲を超えて広がるために、放射線治療が必要な場合があります。

このような方におすすめ

  • 他院での手術の縫合跡が気になる
  • リストカットの傷跡が気になる
  • やけどの傷跡が気になる
  • へこんだ傷跡が気になる

真皮縫合と瘢痕拘縮形成術(Z形成術・W形成術)

真皮縫合

形成外科や美容外科(特に形成外科を学んできた医師)では、ナイロン糸を使用して表面を縫合(表皮縫合)するだけでなく、傷に長期的なtension(緊張)が加わることを避けるために、「真皮縫合」と呼ばれる特殊な縫合を行います。表皮のすぐ下にある真皮層を互いに縫合することで傷への長期的なtension(緊張)を予防し傷を目立たなくします。真皮縫合を行った糸は、通常抜糸しません。抜糸は表皮縫合のナイロン糸のみを抜糸します。

*体内に真皮縫合を行ったナイロン糸は残りますが、通常問題はありません。稀に排出されて出てくる場合があり、そのような場合は抜糸します。またごく稀に排出された糸に感染を起こし縫合糸膿瘍になる場合がありますが、適切に処置すれば問題ありません。

瘢痕拘縮形成術:Z形成術

傷によってひきつれが生じる(A点とB点の距離が縮まる)ことを瘢痕拘縮(はんこんこうしゅく)と呼びます。拘縮を解除するために、A点とB点の距離を延長する必要があります。その時使用するテクニックがZ形成術です。Z形成術の効果には、①2点間の距離の延長の以外にも以下の②~④の効果があります。

①2点間の延長
②直線を分断する効果
③位置の変換
④山を谷に、谷を山にする効果(四面体効果)

Z形成術の効果①や②は拘縮解除や予防として瘢痕拘縮形成術で、③位置の変換は、小鼻縮小や下眼瞼外反などの修正で、また④四面体効果は目頭切開や陥没乳頭などの治療で役立ちます。
下顎の稜線(赤い点線)に直交する傷があり、拘縮のために凹んでいます。このような場合はZ形成術の①~④全ての効果を期待し行います。2点間距離の延長、直線の分断による拘縮解除と予防、位置の変換による下顎稜線の復活、四面体効果による凹みの改善である。

瘢痕拘縮形成術:W形成術

頬や前額部など顔の曲面に傷跡がある場合、皮膚のしわと直角に交わるように認める傷跡に有効です。W形成術は、アコーディオン効果による拘縮の予防や、しわと直角に交わる傷を分断し、縫合創の一部をしわと平行にする(しわに沿った傷にする)ことで目立たなくする方法です。

耳介軟骨移植術

凹んだ傷跡(陥凹変形)に対する耳介軟骨移植術

凹んだ傷は意外にもお化粧では隠れません。凹みによって光の屈折率が変わり、太陽光や蛍光灯などの下では影になり目立ちやすくなります。

特に頬や眉間など局面のある部分は、凹みがあれば単純に縫合しても右下写真のボールのように中央部は凹みます。凹みの直径が大きいほど、単純に縫合すれば凹みは余計に深くなります。また、水疱瘡の跡やニキビ跡、黒子除去後の凹みは、激しい炎症や物理的欠損により組織がたりない状態です。そこで、当院では比較的やわらかく、局面にあうようなカーブのある耳介軟骨(耳甲介の軟骨)を移植し、陥凹変形に対する治療を行っています。

軟骨を移植することで、足りなくなった組織が補充され凹みは改善し予防にもなります。

傷跡修正後のケア

運動刺激の予防

傷は可塑性(かそせい)と言って、例えばお餅で表現すると、つきたてのお餅は柔らかくよく伸びます(可塑性がある)が、かたくなればカチカチになって伸び縮みしません(可塑性がなくなる)。つまり傷は3~6カ月はどのようにも動きます。特に口や鼻の周辺、関節周囲は運動刺激によって、この可塑性によって傷の幅が広がる、膨らむ、凹むなどします。つまり手術終了時には綺麗だった傷が、運動刺激と傷の可塑性によって目立つ傷になってしまいます。そのため当院では、傷の3~6カ月テープ固定を推奨し、特に口や鼻の周辺、関節周囲の手術を行った後のテープ固定は必須としています。また関節周囲では傷の綺麗さを求める方には、ギプス固定を推奨しています。

*小鼻(鼻翼)縮小、人中短縮、口周辺の手術、手や足の関節周囲などは、運動刺激予防は必須です。
*ギプスは着脱式で入浴時などは取り外してもらいます。

ボトックスの使用について

ボトックスには、一時的に筋肉の動きを抑制させる働きがあります。当院ではその特性を利用し、傷跡修正の術後、傷の安静を保つためにボトックスを使用する場合があります(眉間などボトックスを注入できる部位に限ります)。
→ボトックスについてはこちら

日焼け防止

傷に対する日焼け止め塗布は必須です。PA++、SPF30の日焼け止めクリームを使用して日焼け予防の塗布を推奨しています。

内服治療

傷の赤みを予防するために、術後3~6カ月のトラニラスト内服を推奨しています。

よくある質問

凹んだ傷にレーザーやヒアルロン酸注入は有効ですか?

リスク・副作用・合併症

縫合による傷跡修正

内出血、腫脹、感染、瘢痕形成(傷の肥厚や陥凹など傷跡が目立つ可能性がある)、瘢痕拘縮(引きつれ)、ケロイド形成、真皮縫合糸(中縫いの糸)が出てくることがある、縫合糸膿瘍、傷が長くなる、ドッグイヤー(傷の両端が盛り上がる)、修正前より目立つ、テープかぶれ、自分が想像していた結果と異なるなどが考えられます。

傷跡修正+耳介軟骨移植術

内出血、腫脹、感染、傷の哆開(しかい;傷が開く)、瘢痕形成(傷の肥厚や陥凹など傷跡が目立つ可能性がある)、瘢痕拘縮(引きつれ)、ケロイド形成、真皮縫合糸(中縫いの糸)が出てくることがある、縫合糸膿瘍、傷が長くなる、ドッグイヤー(傷の両端が盛り上がる)、修正前より目立つ、テープかぶれ、自分が想像していた結果と異なるなどが考えられます。また軟骨採取部は耳介後面・耳甲介(耳珠)に傷跡ができる、耳介の感覚鈍磨、疼痛、耳甲介もしくは耳珠の変形などが考えられます。

傷跡修正+真皮移植術

内出血、腫脹、感染、壊死、カテラン針使用時は針穴跡が残る可能性がある、瘢痕形成(傷の肥厚や陥凹など傷跡が目立つ残る可能性がある)、 瘢痕拘縮(引きつれ)、ケロイド形成、真皮縫合糸(中縫いの糸)が出てくることがある、縫合糸膿瘍、傷が長くなる、ドッグイヤー(傷の両端が盛り上がる)、修正前より目立つ、テープかぶれ、自分が想像していた結果と異なるなどが考えられます。また真皮採取部は移植部と同様のリスク・副作用・合併症が起こる可能性があります。

傷跡修正+真皮脂肪移植術

内出血、腫脹、感染、壊死、カテラン針使用時は針穴跡が残る可能性がある、瘢痕形成(傷の肥厚や陥凹など傷跡が目立つ可能性がある)、瘢痕拘縮(引きつれ)、ケロイド形成、真皮縫合糸(中縫いの糸)が出てくることがある、縫合糸膿瘍、傷が長くなる、ドッグイヤー(傷の両端が盛り上がる)、修正前より目立つ、テープかぶれ、自分が想像していた結果と異なるなどが考えられます。また真皮脂肪採取部は移植部と同様のリスク・副作用・合併症が 起こる可能性があります。 瘢痕拘縮(引きつれ)、ケロイド形成、真皮縫合糸(中縫いの糸)が出てくることがある、縫合糸膿瘍、傷が長くなる、ドッグイヤー(傷の両端が盛り上がる)、修正前より目立つ、テープかぶれ、自分が想像していた結果と異なるなどが考えられます。また真皮採取部は移植部と同様のリスク・副作用・合併症が起こる可能性があります。

ダーマペンを用いたニキビ跡修正

内出血、発赤、腫脹、痒み、疼痛、炎症性色素沈着、瘢痕形成、ケロイド形成、 自分が想像していた結果と異なるなどが考えられます。 起こる可能性があります。 瘢痕拘縮(引きつれ)、ケロイド形成、真皮縫合糸(中縫いの糸)が出てくることがある、縫合糸膿瘍、傷が長くなる、ドッグイヤー(傷の両端が盛り上がる)、修正前より目立つ、テープかぶれ、自分が想像していた結果と異なるなどが考えられます。また真皮採取部は移植部と同様のリスク・副作用・合併症が起こる可能性があります。

ケナコルト注射によるケロイド・肥厚性瘢痕治療

ざ瘡、多毛、脱毛、色素沈着、皮下いっ血、紫斑、線条、そう痒、発汗異常、顔面紅斑、創傷治癒障害、皮膚菲薄化・脆弱化、色素脱失、脂肪織炎、自分が想像していた結果と異なるなどが考えられます。

しわ+真皮移植術

内出血、腫脹、感染、壊死、しわが残存する、カテラン針使用時は針穴跡が残る可能性がある、瘢痕形成(傷の肥厚や陥凹など傷跡が目立つ可能性がある)、瘢痕拘縮(引きつれ)、ケロイド形成、真皮縫合糸(中縫いの糸)が出てくることがある、縫合糸膿瘍、ドッグイヤー(傷の両端が盛り上がる)、テープかぶれ、自分が想像していた結果と異なるなどが考えられます。また真皮採取部は移植部と同様のリスク・副作用・合併症が起こる可能性があります。

しわ+真皮脂肪移植術

内出血、腫脹、感染、壊死、しわが残存する、カテラン針使用時は針穴跡が残る可能性がある、瘢痕形成(傷の肥厚や陥凹など傷跡が目立つ可能性がある)、瘢痕拘縮(引きつれ)、ケロイド形成、真皮縫合糸(中縫いの糸)が出てくることがある、縫合糸膿瘍、ドッグイヤー(傷の両端が盛り上がる)、テープかぶれ、自分が想像していた結果と異なるなどが考えられます。また真皮脂肪採取部は移植部と同様のリスク・副作用・合併症が起こる可能性があります。

概要やリスク

麻酔

局所麻酔(レーザー治療では麻酔不要)

所要時間

5分~1時間程度

洗顔・入浴・メイク

シャワー:傷口を防水テープで保護した上で、術後翌日からシャワーが可能です。入浴は2~3日後からとなります。患部を濡らさないようご注意ください。
メイク:施術箇所や術式によって違いますが、メイクに関しての注意事項がございます。担当医師によりご説明させて頂きます。

通院回数

切除法の場合のみ通院あり(抜糸:術後5~7日程度・診察:術後1か月程度)

副作用・ダウンタイム

痛み:痛みには個人差がありますが、局部麻酔を行いますので、術中の痛みは少なく済みます。切除法の場合は術後3日間ほど患部が痛みますが、痛み止めを処方しますのでご安心ください。
ダウンタイム:施術箇所や術式によって違いますが、一定期間を要する場合がございます。担当医師によりご説明させて頂きます。
コンタクト:通常通りお使い頂けます。

注意事項

・人によっては、まれに傷口から細菌が入って膿んでしまい、感染症を引き起こす可能性があります。赤く腫れが出たり、白い膿が出たりした場合は感染症の可能性があるので、クリニックへご連絡ください。
・現在服用しているお薬がある方、妊娠中の方、以前に麻酔や薬を服用して体調が悪くなった方は、手術前に医師にお伝えください
・血流が良くなると腫れが強くなる可能性があります。激しい運動やサウナ、岩盤浴は抜糸するまで、あるいは術後落ち着くまで控えるようお願いいたします。
・心配なことや知りたいことがありましたら、電話または来院にてお気軽にご相談ください。

料金表

傷跡修正

傷跡修正

傷跡修正
1センチ110,000円

麹町皮ふ科・形成外科クリニック

〒102-0093 東京都千代田区平河町1-4-5
平和第一ビル地下1階

TEL03-6261-4320

麹町、半蔵門、永田町駅:徒歩1~5分

BIOTOPE CLINIC

東京都港区白金台4丁目9-10
グリーンリーブス 2F

TEL03-5422-9901

白金台駅 出口1から徒歩1分